「国史跡徳島城跡隣接地の埋蔵文化財保護に関する要望書」について(回答)

文資第1436号
令和4年2月28日

 

一般社団法人日本考古学協会
埋蔵文化財保護対策委員会
委員長 藤 沢  敦 殿

 

徳島県知事  飯 泉 嘉 門

 

「国史跡徳島城跡隣接地の埋蔵文化財保護に関する要望書」について

(令和4. 1. 21埋文委第 1 0 号に対する回答)

 

   このことについては,次のとおりです。

1  「専門調査会」は,徳島県文化財保護審議会での現地視察や協議を踏まえ, 埋蔵文化財の「保存範囲・保存方法」に係る専門的知見や評価をいただくため,当審議会に史跡や考古等を分野とする専門委員で組織したものであり, この議論は,審議会に報告のうえ,速やかに県ホームページにおいて公開して参ります。

2

 新ホール予定地の調査においては,「長蔵建物礎石」や「寺島口円台石垣」 等が確認され,県としましでも,徳島城及び城下町の歴史を裏付ける極めて 重要な考古学的成果があったと認識しているところです。

 一方,新ホールの整備計画は,住民や文化団体の強い要望で,徳島市において約 3 0 年にわたり検討がなされ,最終的に当該地に決定したもので,その後の有識者会議やアンケート,パブリックコメント,議会等においても様々なご意見をいただくなど,大きな期待が寄せられており,建設地の変更や施設規模の縮小等の計画の見直しは困難な状況にあります。

 これまでも,史跡管理者である徳島市とも連携しながら,文化庁へは随時,発掘調査の経過や今回の専門調査会の報告等を行ってきたところであり,上記のような状況から,今回の追加指定は見送ることとした上で,将来的に追加指定が可能となるよう貴重な遺構を最大限,現地保存を行うとともに,その積極活用を図るべく,引き続き検討を進めて参ります。

3

 新ホール予定地は,徳島城の一画「三木廓」,城下町の重要な出入口のひと つである「寺島口」にあたることから,令和 3 年 3 月策定の「県市協調新ホール整備基本計画」においても,歴史上重要な場所に建設する施設として, 様々な文化財等の魅力を再認識できる場を設けるよう留意することとしています。

 設計業者の「技術提案書」では,来館者が気軽に貴重な遺構を見ることができるよう公開するほか,文化財の展示スペースを設ける等の提案をいただいており,埋蔵文化財の適切な保護のうえ,年間 3 5 万人の集客を見込む新ホールを訪れる方々はじめ,当該歴史的文化財に関心のある多くの方々に,徳島の歴史・文化を広く知っていただく絶好の機会として,積極的活用を図って参ります。