第1回「私のコロナ騒動」 辻 秀人

リレーエッセイ1番バッターの辻 秀人と申します。7月からの新米会長です。どうぞよろしくお願い申し上げます。

 コロナはまったく困ったものです。最初は大学バスケットボール部男子選手が感染したことから始まりました。第1報が部長の私に入り、すぐに大学執行部に連絡を取り、報道対応、活動停止と大騒ぎ。記者会見には出席しないで済みましたが、冷や汗ものでした。

 次は発掘調査でした。私は東北学院大学赴任以来28年間夏と春に発掘調査を続けてきました。今年も3月の調査に向けて準備していました。ある日、参加予定学生の親御さんが来られて、発掘調査をやめて欲しい、我が子を自炊、合宿で密な発掘には参加させたくないとのことでした。2月段階ではコロナウィルスの怖さを理解できなかったので、私は発掘をやろうとしたのですが、状況が刻々と悪化、諦めました。ウィルスが学生諸君が現場で学ぶ機会まで奪うのかと悔しい思いでした。

大学の講義開始は5月にずれ込みましたが、4月には講義をリモートでやるように厳命を受けました。大学教員からはリモート講義なんてどうやってするんだという声があがりましたが、大学はズームのライセンスをとり、教員に強制しました。今分かったような顔でズームの話をするのはこのためです。ズームは便利なソフトでこの先の世界で広く使われると思います。知って損はありません。

最後は日本考古学協会です。今年の総会、大会が来年に延期されました。理事会も対面リモート併用で行っています。このコロナ禍の中、学会活動維持、継続させるのが現理事会の使命だと思っています。不足は多いでしょうが、会員の皆様には是非ご協力くださいますよう、お願い申し上げます。

 


中断した発掘調査