埋文委ニュース 第53号
埋蔵文化財保護対策委員会＊＊＊＊＊＊＊2008.5.23
本年度の日本考古学協会埋蔵文化財保護対策委員会は、第74回総会に先立ち東海大学14号館103教室を会場に、委員44名の参加を得て開催された。冒頭に近藤英夫委員長が挨拶し、議長に舘野孝・酒井清治・藤沢敦各委員を、書記に北澤滋・峰村篤各委員を選出した。主な議事は以下の通り。
１．2007年度の埋蔵文化財保護対策委員会活動報告
①2007年度活動概要報告
松本富雄委員から、2007年度の主な活動報告があった。
②2007年度決算報告と2008年度予算案
松崎元樹委員が2007年度予算決算の説明、及び2008年度予算案の提示を行い、総会にはかることで了承された。
２．委員長・副委員長の選出
①埋蔵文化財保護対策委員会規則・規定の改正
2007年度に埋文委の規則・規定が改正され、それに基づく委員長・副委員長の選出方法について松本富雄委員が説明した。
②委員長・副委員長の選出
委員長に近藤英夫氏、副委員長に矢島國雄氏・丹羽佑一氏両名が選出された。
３．2007年度埋蔵文化財保護をとりまく状況の調査結果とそれを巡る諸問題
全国の埋蔵文化財保護対策委員を対象としたアンケート調査は、今年で５年目を迎え、今回は35都道府県から回答があった。各アンケート項目の集計結果とそれに基づいた2007年度の動向について、柳戸信吾委員・奥野麦生委員から報告があった。
４．各地からの報告
①北海道・東北連絡会の報告（藤沢敦委員）
宮城県与兵衛沼窯跡の保存問題、連絡会会議、行政外郭調査組織の動向、世界遺産の動向について報告があった。
②関東甲信越静連絡会の報告（田中耕作委員）
連絡会会議の議題に沿って災害と文化財保護、行政による民間調査資格制度導入問題、かながわ考古財団問題、山梨県寺本廃寺の保存問題等について報告があった。
③関西連絡会の報告（山川均委員・西川寿勝委員）
奈良県平城京跡の大和北道路建設問題、大阪府の博物館統廃合問題について報告があった。
④四国連絡会の報告（吉田広委員・出原恵三委員・岡山真知子委員）
連絡会会議の内容、現地視察等、幹事会への出席、高知県高知城の保存問題、徳島県鳥居記念博物館の移転問題について報告があった。
⑤広島県鞆の浦・福山城の保存問題（藤野次史委員）
鞆の浦の埋め立て問題について、計画の内容、埋蔵文化財の状況、これまでの経緯について報告があり、福山城では、JR福山駅前地下整備計画に伴う外堀遺構の保存問題について報告があった。
⑥その他
近藤英夫委員長から、保存要望書を提出した佐賀県桜馬場遺跡について、江上幹幸委員から、沖縄県の埋蔵文化財保護の現状について、櫛原功一委員からは山梨県寺本廃寺、甲府城石切場の保存について報告があった。
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