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第12回前・中期旧石器問題調査研究特別委員会総括部会の概要

日時:2004年1月11日(日)午後3時〜5時
場所:日本考古学協会事務所

  1. 金取遺跡の発掘調査について、矢島國雄・佐川正敏・菊池強一委員から報告があった。周辺部のみの発掘であったためか、前回出土の石器群と一連の遺物は検出できなかったが、北原テフラと洞爺テフラは確認された。
  2. 長崎県平戸市の入口遺跡の件は、小林達雄委員長がその訪問の印象を報告した。
  3. 3月31日からカナダ、モントリオールで開催されるアメリカ考古学会(SAA)総会で、捏造問題の検証を含む日本の旧石器研究の現状を発表するための分科会を行いたいとの申請が通った。申請にあたり、各発表の要旨は提出済みで、これらは、会場で購入できるアブストラクト集に掲載される。さらに英文予稿集を刊行し、当日会場で配布する予定である。この分科会の組織担当者は矢島委員と井川史子氏(在モントリオール)、議長は佐々木憲一会員。各発表の内容は添付の通り。日本語原稿については現在、佐々木会員が鋭意英訳中。これらに加えて小林委員長が、この分科会の意義を冒頭に説明する。なお、これらの発表の成果を欧文学術雑誌にまとめて投稿すべきとの意見が小林委員長より出され、佐々木会員からAsian PerspectivesまたはJournal of East Asian Archaeologyを考えてはどうかという発言があった。
  4. アメリカ考古学会(SAA)分科会での予稿集は、図表をふんだんに入れるので一人あたりの発表原稿を20頁として、A4判100頁位の冊子を予定する。当日100部配布するとして、合計300部印刷することで合意した。
  5. 特別委員会の委員全員には、分科会参加を呼びかける連絡をする。会員への呼びかけは、3月発行の会報と協会ホームページを利用する。
  6. 隣接諸科学との共同研究のあり方についてのフォーラムを3月下旬に明治大学で開催する予定である。シンポジウム記録は特別委員会編集で刊行する。
  7. 5月の協会総会で特別委員会の最終報告を行う。アメリカ考古学会総会参加の後、総括部会を開き、皆の意見を集約しとりまとめる。次回の総括部会は5月8日(土)午後3時を予定する。
以上

第69回SAA(アメリカ考古学会)年次大会

2004年3月31日から4月4日まで、カナダ・モントリオールで開催されます。参加希望の方は各自お申し込み下さい。→ SAA公式サイト内の案内

捏造問題の検証を含む日本の旧石器研究の現状発表は4月1日です。セッションのタイトルは「TAINTED EVIDENCE AND RESTORATION OF CONFIDENCE IN THE PLEISTOCENE ARCHAEOLOGY OF THE JAPANESE ARCHIPELAGO」です。