2018年高校生ポスターセッション報告

 日本考古学協会第84回(2018年度)総会において、5月27日(日)第3回目となる高校生ポスターセッションが開催された。10校12件のポスターが掲示され、高校生の発表が行われた。発表会場は、今回は図書頒布会場と重なったこともあって、多くの会員が来場された。会場内は、熱気に満ち溢れ、若々しい情熱が感じられた。多くの会員の方から「この企画も定着してきた」「新しい発想もあった」などのお褒めの言葉をいただいた。

 今回は、周知が遅れたこともあって、応募が多くあるのか、不安もあったが、10校12件の応募があった。今まで参加していただいた高校以外に新しく応募された高校も4校あり、広がりを感じた。また、研究内容が、戦争遺跡や考古学の先人の業績、3Dプリンターの利用など斬新な内容に及んでいたことも特筆すべき特色であった。

 まず、企画調整会議で応募に際して提出していただいたA4用紙1枚の内容を審査した結果、すべて予想以上という内容であり、応募全件入賞と決定した。また、レジュメ集に掲載するため、原稿も提出していただき、総会での発表となった。

 発表は、5月27日(日)10:00~16:30、コアタイムは13:00~13:40であった。その間に審査員の先生方に審査をお願いし、13:45に入賞研究が決定し、直後に表彰式を行った。

 審査結果は、次のとおりである。

最優秀賞:福岡県立糸島高等学校 歴史部「糸島地域における石工の基本的研究」
優 秀 賞:栃木県立学悠館高等学校 歴史研究部「岩出古墳と富士山信仰-栃木市岩出町岩倉山の信仰史-」
      徳島市立高等学校 歴史研究部「鳥居龍蔵の見た『日本』」
      徳島文理高等学校 郷土研究部「3Dプリンターによる埋蔵文化財の活用・普及」
入  賞:他8発表

 なお、今回の設営にご尽力いただいた明治大学考古学研究室に対して感謝申し上げたい。また、次回からもますます多くの高等学校が応募してくれることを期待している。

 (企画担当理事 岡山真知子)