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公開シンポジウム
「震災復興の今を考える:こども・文化・心をつないで」

開催趣旨

 日本学術会議は、3.11以来、震災と原発事故、防災と減災、復興の方法など様々な課題と取り組んできたが、科学への信頼の回復をはじめなお多くの課題をかかえている。人文社会系の研究者で構成する第一部も、公開シンポジウムの開催や福島訪問を含め、継続的に取り組んできた。しかし一方で、震災の風化が始まっていることも事実である。
 そこで、第一部は昨年10月に発足した第23期では、所属会員の半数が交代したことを踏まえ、現実を直視しながら、復興にむけて何ができるかを人文社会系の立場からあらためて考えようという趣旨から、最初の夏季部会を福島で開き、「震災復興の今を考える」というテーマで公開シンポジウムを開催することとしたい。これを機会に人文社会系諸学の新たな展開を図るという意図から、今回は、これまで我々が取り上げてこなかった被災地における子どもの教育、文化資源の保護と活用、被災者の心のケアなど、いずれも人文社会系の特性にかなったテーマで行うこととする。シンポジウムではこれまでこれらの活動に取り組んでこられた方々のお話を伺うことにより、市民と会員がともに考える機会となることに期待したい。

次第

12:30開場
13:00〜13:15趣旨説明小松 久男(日本学術会議第一部会員、東京外国語大学大学院総合国際学研究員特任教授)
開会挨拶中井 勝己(福島大学学長)
大西 隆(日本学術会議会長、豊橋技術科学大学学長、東京大学名誉教授)
13:15〜13:55基調講演「生活の回復に向けた住民の実態と課題」今野 順夫(ふくしま復興支援フォーラム代表、福島大学名誉教授)
13:55〜14:00休憩
14:00〜15:30個別報告とコメント
報告1「子ども支援を通して見えてきたこと」本多 環(福島大学特任教授・うつくしまふくしま未来支援センター子ども支援担当)
コメント志水 宏吉(日本学術会議第一部会員、大阪大学大学院人間科学研究科教授)
報告2「文化財救援活動をつうじてみる福島の復興と課題」菊地 芳朗(福島大学行政政策学類教授・うつくしまふくしま未来支援センター歴史資料担当マネジャー)
コメント高埜 利彦(日本学術会議第一部会員、学習院大学文学部教授)
報告3「ほつれる心:いわき市の母親・川内村の高齢者・郡山市の教会」川上 直哉(日本基督教団仙台北三番丁教会担任教師、NPO法人被災支援ネットワーク「東北ヘルプ」事務局長)
コメント岡田真美子(日本学術会議第一部会員、中村元記念館東洋思想文化研究所研究員、兵庫県立大学名誉教授)
15:30〜15:45休憩
15:45〜16:50パネル・ディスカッションパネリスト:
今野 順夫(福島復興支援フォーラム代表、福島大学名誉教授)
本多 環(福島大学特任教授・うつくしまふくしま未来支援センター子ども支援担当)
菊地 芳朗(福島大学行政政策学類教授・うつくしまふくしま未来支援センター歴史資料担当マネジャー)
川上 直哉(日本基督教団仙台北三番丁教会担任教師、NPO法人被災支援ネットワーク「東北ヘルプ」事務局長)
司会:
山川 充夫
(日本学術会議第一部会員、帝京大学経済学部地域経済学科長・教授)
16:50〜17:00閉会挨拶中田 スウラ(福島大学うつくしまふくしま未来支援センター長・人間発達文化学類教授)

問合せ先: 福島大学  024-504-2831  E-mail