本年度の日本考古学協会埋蔵文化財保護対策委員会は、第74回総会に先立ち東海大学14号館103教室を会場に、委員44名の参加を得て開催された。冒頭に近藤英夫委員長が挨拶し、議長に舘野孝・酒井清治・藤沢敦各委員を、書記に北澤滋・峰村篤各委員を選出した。主な議事は以下の通り。
松本富雄委員から、2007年度の主な活動報告があった。
松崎元樹委員が2007年度予算決算の説明、及び2008年度予算案の提示を行い、総会にはかることで了承された。
2007年度に埋文委の規則・規定が改正され、それに基づく委員長・副委員長の選出方法について松本富雄委員が説明した。
委員長に近藤英夫氏、副委員長に矢島國雄氏・丹羽佑一氏両名が選出された。
全国の埋蔵文化財保護対策委員を対象としたアンケート調査は、今年で5年目を迎え、今回は35都道府県から回答があった。各アンケート項目の集計結果とそれに基づいた2007年度の動向について、柳戸信吾委員・奥野麦生委員から報告があった。
宮城県与兵衛沼窯跡の保存問題、連絡会会議、行政外郭調査組織の動向、世界遺産の動向について報告があった。
連絡会会議の議題に沿って災害と文化財保護、行政による民間調査資格制度導入問題、かながわ考古財団問題、山梨県寺本廃寺の保存問題等について報告があった。
奈良県平城京跡の大和北道路建設問題、大阪府の博物館統廃合問題について報告があった。
連絡会会議の内容、現地視察等、幹事会への出席、高知県高知城の保存問題、徳島県鳥居記念博物館の移転問題について報告があった。
鞆の浦の埋め立て問題について、計画の内容、埋蔵文化財の状況、これまでの経緯について報告があり、福山城では、JR福山駅前地下整備計画に伴う外堀遺構の保存問題について報告があった。
近藤英夫委員長から、保存要望書を提出した佐賀県桜馬場遺跡について、江上幹幸委員から、沖縄県の埋蔵文化財保護の現状について、櫛原功一委員からは山梨県寺本廃寺、甲府城石切場の保存について報告があった。