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「水銀に関する水俣条約を踏まえた今後の水銀対策に関する技術的事項について(合同会合第二次報告書(案))」に関するパブリックコメントの提出について

 「水銀に関する水俣条約を踏まえた今後の水銀対策に関する技術的事項について(合同会合第二次報告書(案))」に関する意見募集について、理事会で審議し、次のとおり、提出いたしました。

 日本考古学協会は、考古学・文化遺産に関する大学・研究機関の研究者、国・地方自治体の文化財行政職員、博物館学芸員等が参加する全国最大の学会です。水俣条約に関する合同会議第二次報告書案で言及されている、同条約の発効および関連する法律の整備においては、遺跡の調査や遺構・遺物等の文化財の取り扱いに関する配慮が不足しており、今後の調査・研究に多大な支障が生じる可能性があるのではないかと懸念いたします。

 遺跡の発掘調査では、例えば古墳時代を中心に遺物・遺構に伴って水銀朱が検出される事例がしばしばあります。学術調査・研究や文化財行政等の円滑な進捗を図るためには、遺跡の発掘調査や遺物等の文化遺産の取り扱いに関しては、水俣条約の適用除外対象とする等の、特別の対応をされることを要望いたします。

〈参考〉

水銀に関する水俣条約について(環境省公式サイト)
https://www.env.go.jp/chemi/tmms/convention.html

水銀に関する水俣条約を踏まえた今後の水銀対策に関する技術的事項について(合同会合第二次報告書)(案)
http://www.env.go.jp/press/uplode/upfile/101146%20/27409.pdf

2015年7月17日

一般社団法人日本考古学協会
会長 倉 洋彰