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意見を求めます・・・・協会所蔵図書の取扱い
及び報告書等の受入れに関し今後のあり方について

 日本考古学協会では、発足以来、遺跡発掘調査報告書をはじめ考古学関係図書を会員及び関係機関からご寄贈いただき、1975年からは、市立市川考古博物館のご理解ご協力のもと、協会寄託図書として、保管と活用をはかってまいりました。しかし、容量に限度があり、2000年からは同館への搬入を中止し、その後の寄贈図書は、やむを得ず貸倉庫へ保管というかたちを取っております。貴重な図書が活用されないことと貸倉庫代が年間22万円を超え、当然ながら毎年費用も増加していくわけであります。協会としては、施設整備検討小委員会を設け、事務局の施設拡充を含め、独自の図書室を持つことなども検討してみましたが、実現可能な施設が見あたらないこと、財政基盤を直ちに増強していく方策が立ちにくい現状にあること、一方、蔵書が貴重であり、それらが積極的に活用されるべきものであるとの考えから、理事会としては、次のような案をまとめました。このことについて、下記により、会員各位の意見を求めます。

〈方針案〉

  1. 今後、遺跡発掘調査報告書等の収集は行わない。
  2. 現有蔵書(市立市川考古博物館及び民間倉庫に保管分)については、一定の条件を付して、公的施設に一括寄付する。
  3. 上記の寄付先は、公募する。

〈説明、問題点〉

  1. 発掘調査報告書は、国立国会図書館はもちろん都道府県等の埋蔵文化財センターなどに所蔵されているものが多く、そうしたところで利用することが可能であること。その際、地方の学会誌が、そうした施設に必ずしも収集されていないので、それをどうするかが課題として残る。
  2. 市立市川考古博物館は満杯であり、一方利用はきわめて少なく当初の役割は終えていること。
  3. 遺跡発掘調査報告書は、その発掘調査に係る初源の資料であり、再現不可能な唯一の記録であること、また、発行部数がきわめて少ない印刷物であることから、散逸は避けなければならない。それらは、善意のほかに、半ば義務的に寄贈いただいた図書であることから、その管理は永久に協会が負わなければならないものであり、売却、無条件配布は許されないこと。
  4. 協会の財産としては、会計上は、協会発行物で有料配布するものは流動資産になるが、寄贈図書は、一般図書館の図書と同じく消耗の後、廃棄されるものと考えられ、流動資産にはしていないこと。

有限責任中間法人日本考古学協会所蔵図書等の今後のあり方についてのご意見は、協会事務局あてに文書またはFAX、もしくは協会公式サイト 連絡先 にお寄せ下さい。なお、期間は、2006年10月末日までとします

今後のスケジュールは以下の通りです。
2006年10月末日までに会員の意見を求める。

会員の意見を基に、理事会としての方針案を策定する。

2007年3月の会報に方針案を掲載する。

2007年5月の第73回総会に諮り、議決の上、所定の事務手続きに入る。