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一般社団法人日本考古学協会第81回(2015年度)総会報告

 日本考古学協会第81回(2015年度)総会は、5月23日(土)、24日(日)の両日、帝京大学において開催された。阿部朝衛実行委員長の指揮のもと、OB、学生を中心に十分な受け入れ準備を整えていただき、無事開催することができた。帝京大学での総会開催は今回が初めてであった。

 今回の総会にあたっては、前日22日に理事会と埋蔵文化財保護対策委員会が開催された。そして、23日には17号館1723教室において、総会と講演会、セッション1(発表5件)が開催された。その後、蔦友館パーティールームにおいて懇親会が開催された。翌24日には17号館で口頭発表4会場(35件)、セッション4会場(発表37件)、ポスターセッション(24件)が行われた。また、図書交換会は学生ラウンジ・学生ホールにおいて行われた。参加者は23日382名(会員291名・一般91名)、24日1,026名(会員649名・一般377名)で、合計1,408名に上った。協会員動向としては、2015年3月末時点での会員は4,149名であり、前年度の物故者28名、退会者45名であった。

 総会では、冒頭に田村晃一元会長、田中良之前会長をはじめ28名のご他界された会員への黙祷が捧げられた。次に、倉洋彰会長から開会の挨拶があり、一般社団法人としての前年度総会において改正された定款についての説明や、東日本大震災の復興支援、協会図書問題、国際化問題などについての今後の施政方針が表明された。次に、帝京大学の冲永佳史学長と阿部朝衛実行委員長による歓迎の挨拶が行われた。続いて司会から総会が成立要件を満たすことが報告された。そして、定款改正により総会の議事進行方法が変更され、会長が議長を務めることの説明が行われ、議長より副議長と書記が指名され、議事(報告事項・審議事項)に入った。

 まず、「第5回日本考古学協会賞の報告並びに承認、表彰」が行われた。大賞は溝口孝司会員“The Archaeology of Japan”が、奨励賞は長友朋子会員『弥生時代土器生産の展開』と青野友哉会員『墓の社会的機能の考古学』が協会賞選考委員会より推薦されたことが報告され、総会での承認を得て表彰式が行われた。次いで「入会資格審査報告並びに承認」が行われ、入会資格審査委員長より今年度は58名が入会資格を通過したとの報告があり、承認された。ただちに新入会員が登壇し、代表して佐藤俊会員(福島県)が抱負を述べた。

 続いて2014年度事業報告が行われた。まず、総会・大会・公開講座等、理事会等、年報・機関誌等についての事業報告が行われた。その後、各委員会報告として、陵墓報告、研究環境検討委員会報告、広報委員会報告、国際交流委員会報告、社会科・歴史教科書等検討委員会報告、埋蔵文化財保護対策委員会報告、東日本大震災対策特別委員会報告、協会図書に係る検討小委員会報告、諸規則・規定等見直し検討会報告、日本学術会議報告が行われた。このうち、諸規則・規定等見直し検討会報告では、「名誉会員に関する規定」と「名誉会員に関する内規」が制定されたことが報告された。本規則・内規が制定されたことにより、今後名誉会員の推薦・授与が可能となった。また、「賛助会員に関する規定(案)」と「賛助会員に関する内規(案)」が提示され、今後さらに検討を続けていくことが報告された。なお、賛助会員は法人会員・フレンドシップ会員・学生会員の3種からなり、法人会員・フレンドシップ会員は協会の事業を継続的に援助する団体・個人、学生会員は大学・大学院で考古学を研究する学生を対象としており、日本考古学協会の組織の裾野を広げる目的で検討されているものである。引き続き2015年度事業計画についての報告と予算についての報告が行われた。なお、定款の改正により、今年度より予算は理事会承認事項となり、総会では報告が行われることになった。

 次いで総会審議事項にうつり、財務担当理事より2014年度決算として貸借対照表・正味財産増減計算書・東日本大震災募金特別会計報告についての説明が行われた。また、監事から監査報告が行われ、適法かつ正確であることが報告された。質疑応答の後、決算は承認され、総会は閉会した。

 なお、沼津市高尾山古墳の保存を求める会長声明については、翌25日に協会事務所で記者会見が行われるとの事務連絡が行われた。

 23日午後には阿部朝衛氏(帝京大学)による記念講演会「初期人類の子どもたち」が開催された。アフリカにおける初期の猿人段階の子どもの生活環境、死亡理由、社会構造の研究について概観し、自然災害に巻き込まれて溺死した事例や、体が小さく、動きが遅い子どもたちが大型のネコ科や猛禽類に捕食されていた事例などを紹介された。そして、初期人類における一夫多妻制と一夫一妻制といった家族構成の違いや、子どもの養育環境について研究を深化していくべきであると述べた。その後、セッション1「子どもめぐる考古学」が開催され、旧石器時代、縄文時代、弥生時代、古代での子どもの在り方についての研究発表が行われた。セッション終了後は、会場を移し、懇親会が開催され、歓談のひとときを過ごした。

 24日には、4会場に分かれての口頭発表が午前・午後を通して行われた。第1会場9件、第2会場9件、第3会場9件、第4会場8件、計35件の研究発表が行われ、併せて7つのセッションが開催された。セッション2「日本列島における現生人類(Homo sapiens)出現研究の最前線」では、5つの研究発表が行われた。また、セッション3「縄紋時代草創期から早期の年代と文化変化」では6つの研究発表が行われた。そして、セッション4では「古墳時代後期首長墓における被葬者像の検討−千葉県城山1号墳を中心に−」と題し、6つの研究発表が行われた。セッション5では「数理的解析による型式学と社会発展理論の刷新に向けて」と題し、4つの研究発表が行われた。セッション6「島嶼環境への適応と集団形成−礼文島浜中2遺跡調査から見えてくるもの−」は、日本人類学会骨考古学分科会との共同開催で行われ、6つの研究発表が行われた。そして、セッション7は協会東日本大震災対策特別委員会によるもので、「東日本大震災から5年目−復興調査が抱える諸課題と大規模災害と考古学について考える−」として、6名の発表が行われた。また、セッション8は協会埋蔵文化財保護対策委員会によるもので、「埋蔵文化財保護体制の10年と今後を考える」と題し、4つの発表が行われた。

 ポスターセッションは24件の発表が行われ、13時〜14時まで、発表者による解説が行われ、参加者との熱心な質疑応答がみられた。

 また、別会場で行われた図書交換会は120件132卓(会員102件105卓・業者18件27卓)の参加があり、例年通り参加者の熱気に満ちていた。今回は広い大きな会場で行われたので、利便性は良好であった。

 以上のように、今回の総会は多数の参加者を得て、盛況に開催することができた。これも帝京大学の多大なご支援と、大会実行委員・学生各位の尽力によるものであり、厚く御礼申し上げる。

(総務担当理事 大工原豊)

一般社団法人日本考古学協会第81回(2015年度)総会(抄録)

 2015年5月23日(土)午前10時、佐藤宏之理事の司会で開会し、冒頭、前年度の物故会員28名に対して黙祷を捧げた。次に一般社団法人日本考古学協会を代表して、倉洋彰会長から開催の挨拶があった。続いて帝京大学冲永佳史学長から歓迎の挨拶と実行委員会を代表して帝京大学阿部朝衛実行委員長から挨拶があった。

 次に司会から、現在の会員数が4,149名で、本日の出席者92名、委任状預かり分1,278名、合計1,370名となり、この総会が成立する旨の報告があった。また、司会から本年度の総会議長は改正された定款第16条の規定に基づき倉会長がこれにあたるとの説明があった。なお、副議長及び書記は議長の指名となり、副議長に東京都の今村啓爾会員、山梨県の萩原三雄会員の2名が指名され、書記団は東京都の栗原伸好会員、木下裕雄会員が選ばれた。議長、副議長、書記は登壇し、自己紹介が行われた。続いて議長から議事録を作成するにあたり、日本考古学協会の石川日出志副会長、白石浩之副会長の2名が出席者代表者として指名され、総会資料に沿って議事に入った。

【報告事項】

〈1〉2014年度事業報告

1.日本考古学協会賞の報告並びに承認、表彰

 清家章理事から協会賞選考委員会で大賞に溝口孝司会員、奨励賞に長友朋子会員、青野友哉会員が推薦され、理事会で了承されたことが報告された。この受賞については表彰事案であるため、直ちに決議に入り、拍手をもって承認された。倉会長から3名の受賞者に賞状と記念品が授与され、受賞者を代表して溝口会員から挨拶があった。

【審議事項】

〈1〉入会資格審査報告並びに承認

 議長から議事進行都合上、審議事項の「入会資格審査報告並びに承認」を議題としたいとの提案があり審議に入った。入会資格審査委員会の小林謙一委員長から本年度は応募総数61名のうち、辞退者1名、死亡による取り下げ1名、資格基準に満たなかった者1名で、58名が入会資格該当者で異議申し立ては無かったとの説明があった。議長から58名の入会について承認を求め、挙手をもって承認された。新入会員が登壇し、新会員を代表して福島県の佐藤俊会員の挨拶があった。

【報告事項】

2.総会・大会・公開講座等、3.理事会等、4.年報・会報・機関誌等

 議長から「事業報告」の議案に戻るとの説明があり、宮本一夫理事から総会資料に沿って報告の2・3・4について一括報告があった。

5.陵墓報告

 清家章理事から配布資料「2014年度陵墓報告」に沿って、宮内庁書陵部との懇談、陵墓立会調査及び陵墓限定公開、陵墓立入り観察等への参加について報告があった。

6.研究環境検討委員会報告

 小川望理事から委員会の活動内容及び経緯についての説明後、2014年度の活動として、大学における考古学の教育・研究環境と後継者育成が重要な課題としてクローズアップされている事を受け、伊達大会でのポスターセッション、会場でのアンケートを実施した。また、194校の大学に対して講義内容アンケートを実施したとの報告があった。

7.広報委員会報告

 馬淵和雄理事から広報活動が協会の活動に重要との認識を説明した上、昨年度の報告として総会声明および協会図書寄贈先決定の記者会見を総会に合わせて実施した。また、本年度から協会ホームページのリニューアルに取り込んでいるとの報告があった。

8.国際交流委員会報告

 橋本裕行理事から日本考古学を世界に発信する活動として「発掘された日本列島2013」の図録から旧石器時代・縄文・弥生・古墳・古代・中世・近世から各1遺跡及び震災復興に関わる遺跡を選定し、英文翻訳を協会ホームページに掲載した。2015年1月10日に明治大学駿河台キャンパスのリバティータワーにおいて「アジアにおける農耕の起源と拡散」をテーマに、第8回のアジア考古学四学会合同講演会を開催したとの報告があった。

9.社会科・歴史教科書等検討委員会報告

 釼持輝久理事から昨年の第80回総会で小学校学習指導要領の改訂に対する総会声明を表明し、研究発表会で「小・中学校段階における歴史学習と考古学の役割」と題するテーマセッションを実施した。2014年11月8日には東京学芸大学で第2回のシンポジウムを開催し、「戦後の学習指導要領における歴史教育・社会科教育の変遷」、「社会科歴史教育と『学ぶ側』の視点」と題する基調講演の報告があった。

10.埋蔵文化財保護対策委員会報告

 橋口定志理事から総会資料に沿って活動報告があった。委員会・幹事会・研修会・情報交換会の開催が報告され、要望書は、船橋市の海老ヶ作貝塚、鎌倉市円覚寺西側結界遺構、高知市浦戸城の保存及び活用に関する要望書を3件提出した。また、3月3日の文化庁との懇談会で沼津市高尾山古墳、海老ヶ作貝塚、浦戸城の保存問題で意見交換を行った。また、埋蔵文化財保護対策委員会が全国の委員に対して実施したアンケート調査結果を「埋蔵文化財保護体制の10年と今後を考える」と題したセッションを開催するとの報告であった。

11.東日本大震災対策特別委員会報告

 渋谷孝雄委員長から岩手県宮古市と福島県福島市で開催した2014年度復興調査の成果報告会は、被災した地域住民が高い関心を寄せているという説明があった。また、被災3県の聞き取り調査報告があった。特に原発被災地では中間貯蔵施設に関連する埋蔵文化財調査が予定されており、異例の調査体制を必要とするが調査開始は不明とのことであった。3月3日の文化庁との協議では2016年度以降の人的な支援と財政負担の軽減、担当職員の健康状態への配慮等を要望した。2015年度は、委員会活動の5年にあたり、地域住民への継続的な調査成果の還元と活動報告書を作成する。

12.協会図書に係る検討小委員会報告

 白石浩之副会長から協会所蔵図書の奈良大学への寄贈が決定するまでの経緯と奈良大学図書館での会員利用の利便性を説明した。また、日本考古学協会が受付図書として2016年4月から受け入れを再開する方針に理解を求めた。奈良大学で開催される大会では、協会図書の活用と現状についてポスターセッションを実施するとの報告があった。

13.諸規則・規定等見直し検討会報告

 石川日出志副会長から昨年の定款および規則の大幅な改定に伴い諸規定等の整備を進めているとの説明があった。この内、名誉会員と賛助会員に関する規定、内規の制定については総会資料に条文を提示して報告した。しかし、「賛助会員に関する規定・内規について」は会員間で様々な意見があると想定し、8月の会報に提示した上、その後、半年間の検討期間を設けた来年1月の理事会で決定するとの説明があった。

14.日本学術会議報告

 福永伸哉会員から日本学術会議の中で考古学に関連する分科会として「文化財の保護と活用に関する分科会」があり、この分科会から「文化財の次世代へ確かな継承」との提言をしているが、現在の日本学術会議は特定の学会間との活動はなく、今後は、日本考古学あるいは文化財と非常に関係ある活動をしているので、情報提供をしていくとの報告があった。

〈2〉2015年度事業計画

 宮本一夫理事から総会資料に沿って2015年度事業計画について一括で説明があった。なお、15の日本学術会議は計画から削除する説明があった。総会は帝京大学、大会は2015年10月17日から19日まで奈良大学で開催予定。アジア考古学四学会合同講演会は1月に予定している。理事会は年間7回開催し、年報・会報・機関誌等の刊行物は、会報は185から187を予定し、機関誌は『日本考古学』第39号、40号を予定している。英文機関誌『Japanese Journal of Archaeology』は年2巻の発行予定で、Vo1.3,No.1が9月、No.2が2016年3月に発行する予定である。公式サイトは今年度の協会ホームページリニューアル検討小委員会のもと新たに開設される。

 4の組織は入会資格審査と理事選挙を予定しており、選挙は12月に立候補の告示、来年3月に選挙となる。5の陵墓問題は例年同様、陵墓の立会いを実施する。6の研究環境検討委員会は、総会のポスターセッションで大学アンケート概要の解説を行い、大会では奈良大学と大学教育について連携事業を実施する。7の広報委員会は5年ぶりに会員名簿を改定する予定に際し、会員のメールアドレスの登録を推進する方向で、8月の会報で協力を呼びかける。また、理事改選についても会報で周知する予定である。8の国際交流委員会は例年どおり「発掘された日本列島展」の英文コンテンツを作成する。9の社会科・歴史教科書等検討委員会は引き続き、小学校学習指導要領の改訂に対する要望をテーマに活動する。10の埋蔵文化財保護対策委員会は、幹事会、研修会、情報交換会を中心に活動する。11の日本考古学協会賞は第6回を迎え、選考委員会にて候補者を選考する。12の東日本大震災対策特別委員会は現地報告会を計画している。13の協会図書に係る検討小委員会は10月の大会で寄贈図書の公開イベントを開催、ポスターセッションを予定している。14の諸規則・規定等見直し検討会は諸規則の見直しを進め、新規として著作権等の設置を予定している。

〈3〉2015年度予算について

 大谷敏三理事から予算要求、執行状況を参考に予算作成したとの説明があった。収入の部は会費収入が40,980,000円、補助金収入3,100,000円、前期繰越収支差額4,007,000円を加え収入合計は50,785,000円で、前年度予算比で496,825円増の説明があった。支出の部では、外注費が前年度比1,114,000円増の説明があった。特別会計報告(東日本大震災募金)は365,703円の予算案が提示され、3月28日開催の理事会において承認されたとの報告があった。

〈4〉その他

 議長から「その他」についての発言があり、石川副会長から「静岡県沼津市高尾山古墳の保存を求める会長声明」の発議があり、議長はこれを認め説明を求めた。石川副会長から会長声明の全文が読み上げられた。声明は「本協会は、高尾山古墳の重要性に鑑み、道路計画事業を見直すことによって、本古墳の適切な保存と活用が図られることをあらためて強く要望いたします。本古墳の歴史文化遺産としての重要性の社会発信に関して、学術面から最大限の協力を行う」と結んだ。

 引き続き、その他の案件として田中和彦理事から文化財に関する諸問題検討会報告の発議があり、議長はこれを認め説明を求めた。田中理事から、一昨年の総会で会員から海外から日本に持ち込まれた文化財の問題について質問があり、文化財を広い視野で捉えて検討する「文化財に関する諸問題検討会」を立ち上げたことが報告された。

 次に議事は一括質疑に移り、議長は各報告事項について質問を求めたが、会場からの質問はなく、議長は直ちに報告のうち事業報告、2015年度予算、2015年度事業計画について、規則第46条に基づき拍手をもって承認を求め、拍手多数で原案どおり可決した。

【審議事項】

〈2〉2014年度決算承認の件

 議長から審議事項に入るとの発言があり、〈1〉の「入会資格審査報告並びに承認」については、既に承認を受けているため、〈2〉「2014年度決算承認の件」を議題とした。

 大工原豊理事から2014年度の決算について説明があった。はじめに、「貸借対照表」について前年度との変更点について説明があった。次に正味財産増減計算書の経常収益は、会費収入の41,060,000円はじめ、国庫補助金収入、利息収入、雑収入であり、前年度比1,545,639円減の収益合計は46,378,548円と説明した。経常費用は給与手当が596,294円増、印刷製本費1,299,277円減の8,295,302円等を合わせ、経常費用合計は46,325,666円となる説明があった。

 次の特別会計報告(東日本大震災募金)の収支計算書では、前年度繰越金475,637円と利息76円が収入合計で、旅費交通費37,600円、通信費24,026円、消耗品費28,600円、印刷製本費19,352円、雑費432円の合計110,010円の支出との説明があった。

 次に議長から監査報告が求められ、吉田哲夫監事から2015年5月11日に貸借対照表、正味財産増減計算書について監査した結果、適法かつ正確で、当会の財産および利益の状態を正しく反映しているとの報告があった。

 続いて議長から「2014年度決算承認の件」について質問を受けた。埼玉県の鈴木敏弘会員から賃借料50万円が計上されているが、蔵書の倉庫代がまだ必要なのかとの質問があり、大工原理事から倉庫代ではなく、コピー機やFAXのリース料、公開講座会場使用料の賃借料と説明した。

 議長は質疑を終結し「2014年度決算承認の件」について決議に入り、拍手多数をもって原案通り承認された。

 議長は、審議事項についてはすべて終了したことを告げた上、再度、会員からの質問を求めた。京都府の鈴木重治会員から「埋蔵文化財白書」を過去3回刊行されているので、第4次を刊行していただきたいとの要望があった。橋口理事から協会も財政が厳しいので『日本考古学』として取り組むことも検討していると説明した。また、議長からも協会は2017年に70周年を迎え、記念事業として白書のようなものを刊行したいとの説明があった。

 以上をもって、2015年度第81回総会はすべて終了し、閉会にあたり白石浩之副会長から挨拶があった。(午後0時40分)

2014年度事業報告

1.日本考古学協会賞の報告並びに承認、表彰

2.総会・大会・公開講座等

3.理事会等

4.年報・会報・機関誌等

5.陵墓報告

6.研究環境検討委員会報告

7.広報委員会報告

8.国際交流委員会報告

9.社会科・歴史教科書等検討委員会報告

10.埋蔵文化財保護対策委員会報告

(1)委員会等

(2)要望書等

〈要望書提出3件〉

〈回答5件〉

11.東日本大震災対策特別委員会報告

12.協会図書に係る検討小委員会報告

13.諸規則・規定等見直し検討会報告

14.日本学術会議報告

2015年度事業計画

1.総会・大会・公開講座等 

2.理事会等

3.年報・会報・機関誌等

4.組織

5.陵墓問題

6.研究環境検討委員会

7.広報委員会

8.国際交流委員会

9.社会科・歴史教科書等検討委員会

10.埋蔵文化財保護対策委員会

11.日本考古学協会賞の選考

12.東日本大震災対策特別委員会

13.協会図書に係る検討小委員会

14.諸規則・規定等見直し検討会

15.日本学術会議