鴨川市及び南房総市に所在する嶺岡牧の保存に関する要望書について(回答)

南教生第616

平成31221

 

一般社団法人日本考古学協会

埋蔵文化財保護対策委員会

委員長 藤 沢      敦  様

 

南房総市教育委員会

教育長 三 幣 貞 夫

 

 

鴨川市及び南房総市に所在する嶺岡牧の保存に関する要望書について(回答)

 

 2019124日付け埋文委第10号で要望のあったこのことについては、下記のとおり回答します。

 なお、本件につきましては、同様の要望を南房総市長宛にもいただいておりますが、併せて回答させていただきますことをご了承願います。

【要望】

1 野生動物により嶺岡牧の遺構被害の実態を確認し、旧状に復すること。

2 露出している嶺岡牧遺構の3D測量など記録化を行い、野生動物による被害を受けた場合でも復原できるようにすること。

3 嶺岡牧の遺構に対する野生動物の被害を発生しないよう、荒れた山林を開地化し日常的に人が管理を行うなどの対策を講じること。

 

【回答】

 今回、保存の要望がありました嶺岡牧につきましては、天文年間に里見氏が軍馬育成のために開いたとされており、以降江戸幕府や明治政府による管理がされるなど継続して牧として機能してきました。そうした経緯から当該遺跡は、千葉県が全国有数の畜産県となっている要因の一つであると認識しております。

 現在まで当市指定史跡「柱木牧馬捕場」をはじめとする馬捕場や野馬土手が残されており、文化財保護法に規定されている周知の埋蔵文化財包蔵地として『千葉県埋蔵文化財包蔵地分布地図』にも登載されております。当市としましてはこうした埋蔵文化財を保存していくことが文化財保護行政の役割だと受け止めております。

 他方、ご指摘のとおり現状ある埋蔵文化財の損壊を誘発するような出来事が発生しております。庁内の関係部署と連携を図りながら、保存に努めていきたいと考えます。また当該遺跡が広がる鴨川市と連絡を密にし、千葉県教育庁教育振興部文化財課の助言の下、引き続き保存を図っていくこととします。