小学校学習指導要領の改訂に対する改正案
日考協 第102号
2015年2月2日
文部科学省文部科学大臣 下 村 博 文 様
中央教育審議会会長 安 西 祐一郎 様
一般社団法人日本考古学協会
会 長 高 倉 洋 彰
小学校学習指導要領の改訂に対する改正案
私たちは要望書の主旨に従って「小学校学習指導要領」(以下、「指導要領」とする)の部分的な改正を次のように求めます。
1)要望事項「1.日本列島全域に普遍的に存在する考古資料を充分に活用し、身近にある郷土の歴史を学ぶ態度を養うこと」に関わる箇所の改正案。
ⅰ.「指導要領(第2節 社会 第2 各学年の目標および内容(第6学年)1目標(1))…p.38
(1)国家・社会の発展に大きな働きをした先人の業績や優れた文化遺産について興味・関心と理解を深めるようにするとともに、我が国と郷土の歴史や伝統を大切にし、国を愛する心情を育てるようにする。
…下線部を追加する。
理由:教育基本法、学校教育法の「我が国と郷土」に示された身近な「郷土」の表記が欠落しているため。
ⅱ.第2節 第2 各学年の目標及び内容(第6学年)3内容の取扱い(1) …p.40
オ アからケまでについては、例えば、世界文化遺産、国宝、重要文化財などの我が国の代表的な文化遺産とともに、地域に残る遺跡や文化財を積極的に活用し、歴史を身近なものとして学習できるように配慮すること。
…下線部を修正。
理由:「小学校学習指導要領」の指導計画の作成と内容の取扱いにおける「博物館や郷土資料館等の施設の活用を図ると共に、身近な地域及び国土の遺跡や文化財などの観察や調査を取り入れるようにすること」の内容を実現することが容易になる。
2)要望事項「2.人類の発生から始まる歴史を埋書くに位置づけ、世界的な視野から人類の歩みを考える視点を育むこと」に関わる箇所の改正案。
ⅰ.第2節 社会 第2 各学年の目標及び内容(第6学年)2内容(1) …p.39
ア 人類の始まり、狩猟・採集や農耕の生活、古墳について調べ、大和朝廷による国土の統一の様子が分かること。
…下線部を追加する。
理由:現生人類は10~7万年前にアフリカ大陸を出て何世代もかけて世界各地へと拡散し、4~3万年前には日本列島に人類が出現すると考えられているが、日本列島における人類の出現を学ぶことは国際理解の重要性を認識することにもつながる。
ⅱ.学習指導要領 社会編 2内容(1) …p.75
ア 「狩猟・採集や農耕の生活」について調べるとは、例えば、貝塚や集落跡などの遺跡、石器・土器などの遺物を
…下線部を追加する。
理由:今日に連なる基本的な道具の機能や種類は、旧石器時代の技術によって生み出され発達してきたものであり、これまでの調査・研究からは、当時の環境や狩りの様子、そして、集団の姿や黒曜石に代表されるように生活に必要な物資の流通やその社会の仕組みについても、当時の様子が具体的に、かつ、いきいきと解明されている。
以上