広島城跡(サッカースタジアム建設予定地)における遺跡の保存に関する要望について(回答)

令和3年8月16日

 

 一般社団法人日本考古学協会
 埋蔵文化財保護対策委員会
 委員長  藤 沢  敦 様

 

 

広島市市民局文化振興課
文化財担当課長 平田 太

 

広島城跡(サッカースタジアム建設予定地)における遺跡の保存に関する要望について(回答)

 

 

 時下ますます御清栄のこととお喜び申し上げます。平素から本市の文化財保護行政推進に当たり、御協力を賜り、深く感謝申し上げます。

 令和3年8月5日付けで要望のありました件について、担当課である当課から次により回答させていただきますので、よろしくお願いいたします。

 

1 「陸軍中国軍管区輜重兵補充隊関連遺跡の調査成果を広く公開し、市民・学識経験者の意見と専門的知見・評価の収集に努めること。」

2 「平和都市広島市として、陸軍中国軍管区輜重兵補充隊関連遺跡の重要性と価値を十分に検討し、事業計画の見直し・現地保存を含めた遺跡の保護策を講じること。」

 

 (回答)

本市においては、広島城の城郭遺構や戦前の陸軍施設の遺構のある中央公園が、サッカースタジアム建設予定地とされるまでの間の議会を始め市民の各層にわたる意見や経過を踏まえつつ、文化財保護法上の保護を図るため、陸軍中国軍管区輜重兵補充隊関連遺跡を記録保存することとしたものであり、記録の作成は発掘調査の成果を広く公開するためのものでもあると考えています。

当該遺構についての意見や評価については、文化財審議会委員によるもの以外でも、頂けるものは、記録保存に資するよう、広く収集に努めることとしています。サッカースタジアムの建設に当たっては、遺構の重要性等に鑑み、スタジアムのスタンドの基礎工事部分以外は、現地保存が行えるようにするなど、遺跡を保護するための工夫を行っているところです。

 

3 「上記1・2の対応および十分な発掘調査を実施するため、必要な期間を確保すること。」

 (回答)

上記1・2の対応については、現在、設定しているスケジュールの中でこなすことができるものと考えています。