埋文委 第2号
2021年5月10日
文化庁長官 都 倉 俊 一 様
神奈川県知事 黒 岩 祐 治 様
神奈川県教育委員会教育長 桐 谷 次 郎 様
横浜市長 林 文 子 様
横浜市教育委員会教育長 鯉 渕 信 也 様
一般社団法人日本考古学協会
埋蔵文化財保護対策委員会
委員長 藤 沢 敦
横浜市青葉区稲荷前古墳群隣接地の文化財に係る適切な取扱いの要望について
標記の件について、別添書類のように、当該遺跡は学術上きわめて重要な内容を有するものであり、貴殿におかれましては、適切な保存の対策が講じられることを要望いたします。
なお、まことに恐縮ですが、当件に係る具体的な措置および対策につきまして、2021年5月28日(金)までに、当協会埋蔵文化財保護対策委員会委員長宛にご回答を下さるようお願いいたします。
記
1 提出文書名
横浜市青葉区稲荷前古墳群隣接地の文化財に係る適切な取扱いについて(要望)
2 提出文書
別添のとおり 1通
埋文委 第2号
2021年5月10日
文化庁長官 都 倉 俊 一 様
神奈川県知事 黒 岩 祐 治 様
神奈川県教育委員会教育長 桐 谷 次 郎 様
横浜市長 林 文 子 様
横浜市教育委員会教育長 鯉 渕 信 也 様
一般社団法人日本考古学協会
埋蔵文化財保護対策委員会
委員長 藤 沢 敦
横浜市青葉区稲荷前古墳群隣接地の文化財に係る適切な取扱いについて(要望)
横浜市青葉区大場町所在の稲荷前古墳群は、高度成長期における民間の宅地造成において破壊の危機にさらされましたが、多くの方々のご努力によってその一部が保存され、1970年に神奈川県の史跡に指定されました。
このたび、この隣接地を開発する計画が示されておりますが、保存地区内の通路からこの開発予定地を見ると、古墳の墳丘とも思われる高まりを確認することができます。この場所は、周知の遺跡範囲に含まれていないものの、保存されている16号墳、15号・17号墳のある尾根の先端部に位置していることから、一連の古墳群に関連する可能性が極めて高いと考えられます。
従いまして、この高まりの性格を明らかにするため、早急に確認調査を実施する必要があり、古墳であることが確認された場合、稲荷前古墳群の範囲に含めることはもちろんのこと、重要な埋蔵文化財として適切な保護措置を講ずることが求められることは言うまでもありません。
以上のことから、一般社団法人日本考古学協会埋蔵文化財保護対策委員会は、稲荷前古墳群隣接地の開発予定地について、以下の通り要望します。
記
1. 早急に確認調査を実施し、高まりの性格を明らかにすること。
2. 古墳であることが確認された場合、稲荷前古墳群の範囲に含めることはもちろんのこと、横浜市・神奈川県・文化庁において協議の上、県史跡に相当する遺跡の重要性と価値を十分に検討し、事業計画の見直し・現地保存を含めた遺跡の保護策を講じること。