熊本地震特別対策委員 美濃口雅朗
熊本地震後、日々、思っていることです。
いきなり訳の分からないことを書いて恐縮ですが…
文化財担当者は、キムタクのドラマ「HERO」に出てきたバーのマスターの如くあれ!
ドラマ「HERO」で俳優の田中要次さんが演じたマスター。
欲しいもの・必要なものがあると、必ず「あるよ」と言いながら出していました。
私が勤める熊本市の文化財。指定・未指定を問わず各所で熊本地震の被害がありました。
被害状況を正確に把握するためには、旧状の記録が必要であることは言うまでもありません。
ところが、私どもの業務怠慢なのですが、特に未指定のものについては、ほぼ記録がありませんでした。
後輩の担当者M永君。そのことで困っていました。
「美濃口さん。〇〇の写真・□□の図面ありませんか?」と。
そのうちの幾つかは「あるよ」とマスターばりに答え、個人的に採った資料を提供することができましたが…
無かった時は、実に口惜しく思いました。
長いこと熊本市の文化財に携わり、飯を食っているのに…
そもそも、広域で数知れない市内の文化財全般を、ただでさえ忙しい業務のなかに組み込んで把握・記録する、なんて不可能です。
ですから、普段、ちょっとでも気になったものはメモ写真でも何でも良い、記録しておく。
業務(外勤)の合間にでも、個人的にでも。
それを公有化させておけば、必ず役に立つ時が来る。
そう思って実践するよう心掛けています。
全国の文化財担当者の皆さん。
何かあった時、ドラマ「HERO」のマスターのように「あるよ」と言いましょう。
ちょっと偉そうなことを書いてしまいました…すみません。