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2016年1月理事会議事録

議案と報告

 大工原理事から、本日の出席者は22名で過半数に達しており、本理事会が成立することが報告され、議事に入った。

会員の訃報について

 大工原理事から、山形県の齋藤吉弘会員が2015年3月22日、三重県の水口昌也会員が8月27日、東京都の渡辺忠胤会員が10月18日、愛知県の和田英雄会員が10月29日、愛知県の鈴木孝之会員が10月31日、三重県の早川裕己会員が11月26日に亡くなられたとの報告があり、哀悼の意を表した。

議案第300号 第82回(2016年度)総会議案について

 大竹理事から、第82回総会議題案の報告事項並びに審議事項の説明があり、実際の進行についても検討し、一部修正の上、承認した。

議案第301号 正会員に関する規定、正会員入会資格に関する内規について

 諸規則・規定等整備作業部会の唐澤理事から、諸規則・規定等見直し検討会では、現在、正会員に関する規定がなく、2015年度版名簿の作成と機会が重なることから、名簿の規程集への掲載を目指し、正会員に関する規定(案)を作成した。同時に、新入会員資格基準に関する内規を整備し、正会員入会資格基準に関する内規(案)と改称したとの説明があり、それぞれ原案が提示された。

 正会員に関する規定(案)では、入会手続きや義務・権利について定め、新たに年間を通じて入会申込を受付けることを明記した。正会員入会資格基準に関する内規(案)では、軽微な文言の修正と、@現行の第7条(5)口頭発表によるもの。を廃止し、第3条(4)学会等での研究発表で要旨のあるもの4篇以上、と改正し、業績として認めることとした。A現行の第3条(5)ただし、書評のみでは認められない。の箇所を、ただし、書評・翻訳のみでは認められない、と改正。B現行の第7条(4)印刷中のもの。を、第7条(4)印刷中のもの。ただし、印刷中であることを証明する校正原稿または受理証明書があるものは可とする。に改正。C第8条の資格の喪失を廃止し、正会員に関する規定(案)第6条第2項に同様の条文を設けた、との案が提示され、一部文言訂正の上、承認した。なお、正会員に関する規定、並びに、改正後の正会員入会資格基準に関する内規については、2016年4月1日から適用する。

議案第302号 日本考古学協会規程集について

 唐澤理事から、10月理事会からの継続審議である日本考古学協会定款及び規則の改正に伴う規定・内規等の整備についての説明があった。常置委員会に関する整備として、「埋蔵文化財保護対策委員会」、「国際交流委員会」、「研究環境検討委員会」、「社会科・歴史教科書等検討委員会」、「広報委員会」の各規定、及び「公式サイト運営内規」については新たに設置し、「機関誌『日本考古学』編集委員会」、「英文機関誌編集委員会」、「特別委員会規定」は一部修正とした。また、正会員・名誉会員に加えて、賛助会員が設置されたことを踏まえて、「正会員に関する規定」、「正会員入会資格基準に関する内規」を新規に作成した。次に「事務処理規定」を新たに制定することとし、「一般社団法人日本考古学協会規則」「日本考古学協会賞規定」「慶弔に関する内規」についても一部文言の見直しを実施したとの説明があった。それぞれの案文については、1月理事会までに関係担当理事と協議を経ていることから、審議の結果、一部修正の上、承認した。なお、2015年度版会員名簿には、定款、規則をはじめ規定、内規等を規程集として掲載する。

 また、現状の旅費基準に替わる旅費規定の素案が提示され、審議の結果、現行の規定との比較検討や運用などを考慮する必要から継続議案とした。

議案第303号 HPリニューアルについて

 小川理事から、リニューアル後の公式サイトの基本的な階層構造の説明があり、協会活動に関する箇所について各理事に原稿の作成が依頼され、トップページのイメージ写真についても提供が求められた。続けて、新たに設ける子ども向けコンテンツについて、ワーキンググループの佐古理事から詳細な説明があり、基本構成等が提示された。協議の結果、徐々に内容を充実させていくことで、ページ構成については承認された。また、新たな公式サイトの管理や運営、体制についての説明があり、審議の結果、原案通り承認した。

議案第304号 2016年度予算(案)について

 大谷理事から、2016年度の収入見込み額に対し、各委員会から提出された予算要求額が上回っていることが報告された。各理事から増額理由等についての説明を受けた上で、2015年度の支出状況等を踏まえて調整し、3月の理事会に予算案を提出するとの説明があり、承認した。

議案第305号 アイヌ人骨・副葬品に係る調査研究の在り方に関するラウンドテーブルについて

 佐藤理事から、文部科学省学術機関課から、アイヌ人骨・副葬品に係る調査研究の在り方に関するラウンドテーブルについて参加が求められたとの説明があり、学会代表として、佐藤理事・大谷理事の他、このことについて詳しい加藤博文会員を代表とすることで、承認した。なお、この件はメール審議で行った。

議案第306号 WAC関連の新規事業について

 橋本理事に代わり宮本理事から、国際交流委員会では、WAC-8京都の「日本考古学フェア」において、3つの内容からなるポスターセッションを行いたい旨の説明があった。審議の結果、必要経費については予算作成時に精査した上で、実施を承認した。また、実施に当たって、埋蔵文化財保護対策委員会等に協力が求められた。

議案第307号 JJA(英文機関誌)増刷について

 宮本理事から、英文機関誌編集委員会では、WAC-8京都が日本考古学及び日本考古学協会を世界への発信する重要な機会であることから、日本の各時代の英語論文を掲載する予定である『Japanese Journal of Archaeology』(以下、JJA)Vol.4,No.1を大会参加者に配布したいとの説明があり、宣伝用冊子の増刷費用が求められた。審議の結果、原案通り承認した。

議案第308号 日本考古学協会賞における英語論文奨励賞の創設について

 宮本理事から、英文機関誌編集委員会では、若手日本人研究者のJJAへの投稿を増やすためにも、日本考古学協会賞における英語論文奨励賞の創設についての提案があった。審議の結果、JJA論文奨励賞の創設等も含め、継続して審議することとなった。

議案第309号 共催依頼について

 長瀬常務理事から、日本西アジア考古学会から「第23回西アジア発掘調査報告会」の後援依頼があったとの説明があり、メール審議の結果、承認した。

議案第310号 退会の承認について

 馬淵理事から、宮城県の*会員、福島県の*会員、群馬県の*会員、東京都の*会員、神奈川県の*会員、新潟県の*会員、山梨県の*会員・*会員、長野県の*会員、愛知県の*会員、滋賀県の*会員、大阪府の*会員・*会員、兵庫県の*会員・*会員、奈良県の*会員、島根県の*会員・*会員、岡山県の*会員、福岡県の*会員、沖縄県の*会員の計21名から2015年度をもっての退会届け、群馬県の*会員からは2016年度をもっての退会届けが提出されている旨の報告があり、退会を承認した。また、未納会費のある会員から提出された退会届けについては、未納額を納入してからの退会承認とすることとし、未納額の納入を求める。

報告第419号 第82回総会について

 大竹理事から、@第82回総会内容の報告があり、第1日目は総会、公開講演会とセッション1件、第2日目は口頭発表4会場38件、セッション4会場7件、ポスターセッション29件、高校生ポスターセッション8件であることが説明された。白石副会長から、奈良大会時に行った協会図書に係る検討小委員会のポスターセッションを行いたいとの説明があり、実行委員会に確認の上、追加する。A2017年度の第83回総会から、セッションの募集形式を、趣旨説明は5分でも良いこととする、発表1本分の時間を討論とすることができる、など一部変更することが説明され、了承した。

報告第420号 高校生ポスターセッションについて

 佐藤理事から、高校生ポスターセッションに8件の申込みがあったこと、表彰の選考方法・時間・場所等についての説明があり、了承した。

報告第421号 入会資格審査について

 馬淵理事から、@2015年12月5日(土)に第1回入会資格審査委員会を開催し、委員長に山ア和巳会員、副委員長に都築恵美子会員を選出して、2015年度新入会員の資格審査を行った。審査の結果、申込総数68名のうち、資格基準を満たす者63名、保留4名、1名が業績不足及び考古学の方法論に基づいていないため該当しないと判断された。A2016年1月9日(土)に、委員長と副委員長による第2回入会資格審査委員会を開催し、保留4名の再審査を行ったところ、1名は業績不足により該当せず、3名が資格基準を満たすと判断された。よって、2016年度新入会員資格基準該当者は66名となり、3月上旬に全会員に名簿を送付するとの報告があり、了承した。

報告第422号 理事選挙管理委員会報告

 馬淵理事から、@2015年11月7日(土)に第1回理事選挙管理委員会を開催し、委員長に清水信行会員、副委員長に荒井秀規会員を選出して、今後の日程並びに選挙告示内容の検討を行い、規則の改定に伴って選挙告示の顔写真についての記載を変更した。A投票用紙の姓名の記載については、姓のみは個人が特定できないため認めないこととしたとの説明があり、了承した。

報告第423号 第6回日本考古学協会賞について

 清家理事から、期日までに10件の応募があり、2月16日(火)に選考委員会を開催するとの報告があり、了承した。

報告第424号 第10回公開講座について

 大竹理事から、当初上野原遺跡をテーマに鹿児島市内で開催予定だったが、調整の結果、第10回公開講座は、3月19日(土)にミュージアム知覧で「よみがえる近代の産業遺跡−金山水車(轟製錬所)跡の調査成果−」をテーマに開催予定であり、発表者や発表内容について説明があった。また、当日は理事数名の協力を求めることが説明され、了承した。

報告第425号 WAC日本考古学協会セッションについて

 宮本理事から、WAC-8京都オープニングセッションについて、後援団体の京都市からの要請で、@発表は市民にも開放し、同時通訳を行うことになった。A発表者が2名追加されたことが説明され、了承した。

報告第426号 著作権に対する会員の意見について

 唐澤理事から、『会報』186に掲載して会員からの意見を求めた日本考古学協会著作権規定案につき、1名の会員から意見が寄せられたとの報告があった。諸規則・規定等見直し検討会及び作業部会では、より詳細で丁寧な説明を行うなどの検討を行うことで、了承した。

報告第427号 東日本大震災対策特別委員会報告

 菊地理事から、@東日本大震災に係る会費の5年免除期間が2015年度までの措置なのに伴い、2016年度から納付再開である旨の通知を対象者に事務局から送付する。A東日本大震災復興事業に伴う発掘調査の成果報告会を2016年1月30日(土)に宮城県名取市で、1月31日(日)に福島県南相馬市で開催予定であることが報告され、了承した。

報告第428号 陵墓報告

 新納理事から、@事前調査見学が2015年12月4日(金)に渋谷向山古墳(景行天皇陵)で実施され、16学協会36名が参加し、当会からは菊地理事・新納理事・橋本理事が参加した。A立会調査見学が1月27日(水)に野口王墓古墳(天武・持統天皇陵)で実施予定であり、11学協会11名が参加、当会からは佐古理事が参加予定である。また、1月29日(金)に土師ニサンザイ古墳(東百舌鳥陵墓参考地)で実施予定であり、12学協会20名が参加、当会からは菊地理事が参加予定である。B来年度に世界遺産と陵墓呼称問題に関するシンポジウムを陵墓関係16学協会で開催予定であることが報告され、了承した。

報告第429号 国際交流委員会報告

 佐藤理事から、2015年10月24日(土)・12月26日(土)、2016年1月9日(土)に委員会を開催し、@2016年度の事業について、例年の事業に加え、新規事業としてWAC-8京都でのポスターセッションの実施について協議した。A海外からの問い合わせについて対応を検討した。なお、近年増加傾向にある海外からの問い合わせについて、公式サイトの充実等の対策を検討する。B2016年1月9日(土)に明治大学において、「アジアの鉄」をテーマに第9回アジア考古学四学会合同講演会を開催したとの報告があり、了承した。

報告第430号 研究環境検討委員会報告

 篠原理事から、2015年12月12日(土)に委員会を開催し、@10月の奈良大会時のポスターセッションと分科会V「「大学教育と文化財保護」について意見交換を行った。A大学評価・学位授与機構からのアンケート調査への回答を検討した。B2016年度の第82回総会におけるポスターセッションについて協議し、先のアンケートについてさらに分析を進めた内容とする予定であるとの報告があり、了承した。

報告第431号 「学協会における、大学・大学院教育の分野別保証の取り組み状況に関する調査」アンケートの回答について

 小川理事から、独立行政法人大学評価・学位授与機構から、学協会における、大学・大学院教育の分野別保証の取り組み状況に関する調査への協力が求められ、研究環境検討委員会で浜田委員長を中心に回答を作成したとの説明があり、了承した。

報告第432号 社会科・歴史教科書等検討委員会報告

 釼持理事から、2015年12月13日(日)に委員会を開催し、@10月の奈良大会時のポスターセッションについて情報を共有し、検討を行った。A文部科学省の次期中央教育審議会のパブリックコメントの募集について、注意深くホームページ等を確認し、理事会開催に募集期間が合わない場合は、理事会のメール審議でパブリックコメントの提出を要請する。B2016年度以降の活動計画について協議したことが報告され、了承した。

報告第433号 埋蔵文化財保護対策委員会報告

 橋口理事から、2015年11月・12月・2016年1月幹事会議事録の提示があり、@広島県三原市和霊石地蔵磨崖仏について、剥落が著しいことから、10月25日(日)に藤野副委員長・馬淵理事等が現地を視察し、今後の対応を検討する。A栗原市入の沢遺跡の保存問題について、保存方針が示され、引き続き今後の動向を注視する。B九州地区全体の情報共有を目的として、九州・沖縄連絡会が11月29日(日)に発足した。C2011年2月25日付で保存要望書を提出した福岡県北九州市城野遺跡において、土地所有者の国が売却のための入札を行ったことから、対応を検討し、1月8日付で保存活用要望書を再度提出したことが報告され、了承した。

報告第434号 広報委員会報告

 小川理事から、2015年11月29日(土)に委員会を開催し、@リニューアル後の公式サイトの管理・運営を担当することについて、今後の対応を協議した。A電子化が進む中での対処や会議の電子化について検討を行ったとの報告があり、了承した。

報告第435号 英文機関誌編集委員会報告

 宮本理事から、2015年12月5日(土)に委員会を開催し、@溝口委員長がイギリスで開催されたヨーロッパ考古学者会議に参加し、JJA Vol.3,No.1の宣伝活動を行った。A科学研究費助成事業の中間評価に伴う事業進捗状況報告書を提出した。BJJA Vol.3,No.2について、掲載予定論文の状況について確認を行った。また、今後の掲載予定論文・投稿状況について検討したとの報告があり、了承した。

報告第436号 前・中期旧石器捏造に関する取材について

 白石副会長から、捏造発覚から15年になるにあたり、共同通信社から、日本考古学協会の検証作業の経緯やその後の対策等について取材を受けたとの報告があり、了承した。

報告第437号 文化財に関する諸問題検討会について

 田中理事から、文化財の流出入について、@有志で勉強会をこれまでに3回開催し、アジアやアメリカの状況等について、それぞれ詳しい会員から話を伺った。A今後、さらに数名に話を伺った上で、第82回総会において成果をポスターセッションで発表予定であるとの説明があり、了承した。

報告第438号 会費高額滞納者について

 長瀬常務理事から、3万円の高額滞納者43名の報告があり、各理事が分担して督促に当たることとなった。

以上