佐藤理事から、本日の出席者は23名で過半数に達しており、本理事会が成立することが報告され、議事に入った。
佐藤理事から、千葉県の藤下昌信会員が2011年1月17日に、埼玉県の安岡路洋会員が1月30日に、熊本県の隈昭志会員が2月26日に、岐阜県の藤本健三会員が2月27日に、東京都の遠藤政孝会員が3月12日に、東京都の米澤容一会員が3月22日に亡くなられたとの報告があり、哀悼の意を表した。
藤田理事から、来年度の収入見込み額は、退会者並びに高額滞納による会員資格喪失者が多数あること、この度の東北関東大震災に伴い会費収入の減額が予想されること等から、昨年度を下回る厳しい財政状況が想定される。従って、現状では各委員会から提出された予算要求総額に対し200万円余の不足が生じており、早急に各事業内容の検討をはかり、4月理事会に最終予算案を提出したいとの報告があり、承認した。
石川理事から、1995年1月に発生した阪神・淡路大震災時の協会対応は、声明・特別委員会とも被災地域の文化財対策に限定しており、被災会員への支援は寄付金に拠ったことなどについて資料に基づき説明があり、今回の大震災対応について協議の結果、以下の5点を承認した。①「東北関東大震災(4月1日「東日本大震災」と改称)緊急対応特別委員会準備会(仮称)」を設置し、石川理事・近藤理事・佐藤理事・渋谷理事が担当する。②早急に会長声明を表明する。声明原案を総務会で作成し理事に回覧したうえで公表する。③第77回総会時に「東北関東大震災緊急対応特別委員会(仮称)」の設置を諮る。④第77回総会時に大震災対応に関する決議を行う。⑤被災会員への対応は、阪神・淡路大震災のののち「会費規則第4条」並びに、それに伴う「会費免除期間の基準」が設置されており、今回は寄付金と会費免除で対応することになる。
田中副会長から、2月26日(土)に選考委員会を開催して応募のあった5件の審査を行い、大賞1名、奨励賞1名を選考したとの報告があり、承認した。続けて岡山理事から、特別賞候補者1名の説明があり、これを承認した。併せて、選考委員名の公表は任期終了後とすることを承認した。
白井理事から、1月に「協会図書に係る特別委員会準備会」が設置されたことから、同様の小委員会が2つ存在することになるため、表記小委員会の解散を提案したいとの説明があり、協議の結果、本日をもって協会図書対応検討小委員会を解散することを承認した。
佐藤理事から、北海道;髙橋和樹会員、宮城県;伊藤 裕会員、群馬県;高島英之会員、神奈川県;遊佐和敏会員、滋賀県;石原道洋会員、京都府;秋山進午会員、奈良県;芋本髣T会員、大分県;坂田邦洋会員、沖縄県;大城慧会員から退会届けが提出されている旨の報告があり、承認した。なお、大城会員は、2009・2010年度会費が未納であることから併せて滞納会費の納入を求めることする。
白井理事から、①2月6日(土)に第1回準備会を開催し、委員長に泉拓良会員、副委員長に熊野正也会員を選定したこと、②特別委員会設置要綱案、事業計画案、予算案について協議し、詳細については今月刊行の『会報No.172』に掲載した旨の報告があり、了承した。但し、事業計画の各作業部会構成人数・作業内容については、縮減の方向で検討する旨の要望が出された。続けて、セインズベリー日本藝術研究所が支払った協会図書の移動・保管料1,200,370円を、3月24日付けで同研究所に返金したことが報告され、了承した。
山田理事から、2月24日(木)に大阪府羽曳野市の誉田山古墳(応神天皇惠我藻伏崗陵)の内堤部を対象に2010年度の陵墓立入り観察を実施し、詳細は次号『会報』に掲載する旨の報告があり、了承した。
新田理事から、①3月5日(土)に2010年度第3回委員会を開催し、2011年度予算要求並びに委員会体制、英文コンテンツ作成に関する協議を行った。②3月6日(日)に、明治大学リバティホールを会場に、第4回アジア四学会合同公開講演会を開催したことが報告され、了承した。続けて、岡山理事から、掲載が見送りとなった板東俘虜収容所の英訳文につき、鳴門市の原稿執筆者から提供要請があるとの報告があり、協議の結果、提供を了承した。また、石川理事からは、アジア四学会合同公開講演会の内容につき、次号『会報』紙上で会員に周知願いたいとの要請があり、これを了承した。
岡山理事から、第77回総会時のシンポジウムについて、2月19日(土)、3月24日(木)に準備会を開催し内容の検討を行ったとの報告並びに、シンポジウム案の提示があり、了承した。
池上理事から、2011年度新入会員資格基準該当者一覧を3月上旬に全会員に送付し、3月末日を期限に異議の申し立てを受け付けているところであるが、本日までに2件の異議申し立てがあり、これを受けて4月に第3回入会資格審査委員会を開催するとの報告があり、了承した。
福永理事から、①1月理事会で説明のあった理事の補充については、西藤理事の就任承諾を得た。②4月3日(日)に開催を予定していた「厳しさを増す研究環境を考える」九州シンポジウムは、今回の地震で辻委員長が被災者の対応に当たっていることもあり、中止となった。第77回総会時のポスターセッション、報告への対応につき、早急に検討するとの報告があり、了承した。
近藤理事から、①2月19日(土)に幹事会を開催した。3月19・20日の研修会(関東甲信越静連絡会含む)、3月幹事会は、地震の影響で中止した。②京都府向日市長岡宮跡、福岡県北九州市城野遺跡の保存問題につき要望書を提出。愛媛大学構内の文京遺跡の保存問題については、近藤並びに岡山理事が学長と面談して過去の経緯を説明するとともに、今後の活用計画についての申し入れを行ったとの説明があり、了承した。
古瀬理事から、①当会の公式サイトは、国立情報学研究所の学協会情報発信サービスを利用しているが、このサービスは2012年度末(2012年3月)で終了となるため、民間のホスティングサービスへの移行を準備していたところである。しかし、今回の地震により国立情報学研究所のサーバーが停止状態になったため、これを機に予て用意のWebサイトに移行することにした(従来http://wwwsoc.nii.ac.jp/jaa2/index.htm→新規http://archaeology.jp/index.htm)。②今回の地震のような不測の事態に備え、会員情報データの保管方法を検討している。来年度予算にも関わるので早急に検討を進めたい。③公式サイトに『日本考古学年報』60・61号の「総説」全文英訳と、第6回公開講座の動画を掲載したことが報告され、了承した。続けて、中断している年報スリム化についても、早急に検討を行うとの説明があり、了承した。
白井理事から、30,000円の会費滞納者29名の提示があり、3月31日までに納入のない場合には、定款第13条第3項並びに会費規則第3条に基づき、会員資格を喪失するとの報告があり、了承した。
水村常務理事から、次の3件の後援依頼について報告・説明があり、いずれも了承したが、①と②については、地震の影響で開催は中止となった。 ①「北の土偶展」実行委員会から「北の土偶−縄文の祈りと心」、②日本西アジア考古学会から「第18回西アジア発掘調査報告会」、③日本学術会議高校地歴科教育に関する分科会から、公開シンポジウム「新しい高校地理・歴史教育の創造−グローバル化時代を生き抜くために−」。続けて、(社)北海道アイヌ協会から、「アイヌ民族の考古学分野に関する願い」への協力依頼がある旨の報告があり、協力を了承した。