理事会の開催に先立ち、前川前理事の後任となった小笠原理事から就任の挨拶があった。
萩原理事から、茨城県の佐藤次男会員が2007年2月20日に、富山県の松尾洋次郎会員が2月27日に、岐阜県の大野政雄会員が4月11日に、青森県の橘善光会員が5月25日に、同県の市川金丸会員が6月17日に亡くなられた旨の報告があった。
黒沢理事から、大会実施要項案の説明があり、原案通り了承された。続けて大竹理事から、来春総会時の研究発表募集案内について、今春の実施状況を踏まえて募集要領に変更を加えたことが報告され、了承された。
橋本久和理事から、2008年度新入会員の入会資格審査日程並びに資格審査委員候補者の説明があり、原案通り了承された。
橋本久和理事から、2008年理事選挙の日程並びに選挙管理委員候補者の説明があり、原案通り了承された。
青木事務局長から、第73回総会で承認された「常置委員会及び小委員会設置規則」の施行に基づき、機関誌編集委員会・国際交流委員会・研究環境検討委員会・施設整備検討小委員会・社会科教科書問題検討小委員会・高松塚・キトラ古墳問題検討小委員会・規則等検討小委員会・広報委員会の委員構成が提示され、委員委嘱の日は5月29日(規則施行日)で1期目の起点となり、任期は2年で再任は妨げないが連続3期までであることが説明された。これを受けて、各常置委員会並びに小委員会における、任期の検討が行われ、①あて職の理事の任期は、理事の任期終了まで。ただし任期終了後に会員の立場で継続して委員となった場合には、あて職理事であった時の就任期間と併せて3期まで。②あて職以外の理事の任期は、理事の任期が終了しても会員の立場で継続できるが、連続3期まで。
③委員の委嘱が年度の途中であっても、任期終了日は5月28日で同じとする、ことが確認された。また大竹理事から、社会科教科書問題検討小委員会に兵庫県の富山直人会員を加えたいとの提案があり、了承されるとともに、滝沢理事からも、広報委員会の増員をはかることが提案され、了承された。
続けて青木事務局長から、第73回総会で承認された「施設整備検討小委員会」報告に基づき、協会図書の寄贈先を検討する仮称協会図書対応検討小委員会の設置、2008年の一般法人化への移行に伴う仮称協会将来構想検討小委員会の設置が提案され、前者については施設整備検討小委員会でメンバー構成を検討し、次回理事会に諮ることになった。後者については、会長・副会長・総務理事で検討し次回理事会に諮ることになった。また、西谷会長から、来年度は協会設立60周年に当たることから、60周年記念事業に対応する小委員会の設置が提案され、了承された。
萩原理事から、表記選考委員候補者の選定につき説明があり、昨年度に引き続き大竹理事を推薦することが了承された。
岡内理事から、第39回国際アジア・北アフリカ研究会議(ICANAS)の日本招致につき、当会でも国際交流委員会において検討を進めていたところであるが、日本学術会議史学委員会所属ICANAS小委員会は、現段階では日本招致への十分なサポート態勢が構築されていないことから、第39回ICANASの日本招致はしないことを決定したとの報告があり、了承された。
髙橋理事から、①6月4日(月)に、陵墓関係16学協会ワーキンググループ(WG)と宮内庁担当者との意見交換を行い、宮内庁の新規定について・今年度の立ち入り対象陵墓について協議した。②7月13日(金)に、陵墓懇談を行い平成19年度陵墓保全整備工事を中心に協議した。16学協会で検討の結果、白髪山古墳(伝清寧天皇陵墓)の保全整備工事については慎重な調査を要望すべく、要望書の提出を計画しているとの報告があり、要望書案文は原案通り了承された。続けて、今後のマスコミ対応について意見が交わされた。
黒沢理事から、今年度の公開講座は、鳥浜貝塚を中心に2008年3月中旬頃に開催し、来年度は9月頃に、登呂遺跡にて開催の予定であるとの報告があり了承された。続いて大竹理事から、公開講座の成果を、来春5月総会を目処にブックレットにとりまとめるべく現在テープ起こし作業を進めており、ブックレットの刊行にあたっては、制作費を協会に求めることはしないを前提に、出版社との協議をすすめていくとの報告があり、了承された。
髙倉理事から、6月24日に第4回委員会を、また本日午前中に第5回委員会を開催し、博物館法改正問題について、埋文委が行った「2006年度埋蔵文化財保護行政をとりまくアンケート調査」結果について、日本文化財保護協会の問題について、文化庁の「今後の埋蔵文化財保護体制のあり方について」調査研究委員会について検討を行ったことが報告され、文化庁の同調査研究委員会では、今後各界からヒアリングする予定であり、当会が対象になるであろうことが説明された。また今秋の熊本大会時には、博物館法改正問題についてポスターセッションを行い、活動内容の周知をはかりたいとの報告があり了承された。
橋本裕行理事から、①7月14日に2007年度第1回委員会を開催し、委員会に先立ち江戸東京博物館にて「発掘された日本列島2007」を見学して、英文コンテンツに掲載する遺跡を選定した。②海外からの問い合わせに対応する英文によるQ&A原案並びに、英文による倫理綱領原案を作成した。④4月理事会にて対応の検討が要請された世界考古学会議(WAC)への取り組みについて検討の結果、現在の国際学会の状況は(WAC)と国際先史学原史学会議(UISPP)の二つに分裂しているため、一つの組織と関係を結んでいくことには問題があろう。まずは協会として、二つの組織に対し再統一するように要請することが先決であるとの報告があった。検討の結果、②については、原案通り了承され、公式サイトに掲載することになった。③については要望書の提出が了承され、国際交流委員会にて原案を作成し理事会に諮ることになった。
大竹理事から、①熊本大会時に、指導要領と教科書の内容の変遷をテーマにポスターセッションを開催する。昨日(7月27日)、東京学芸大学図書館にて資料を閲覧し、準備を進めている。②来春1月〜2月初めに、東京学芸大学と共同で、ミニシンポジウムを開催の予定であるとの報告があり、了承された。続けて西谷会長から、昨秋の愛媛大会時に「学習指導要領の改訂に対する声明」を行ったが、次の段階として文部科学大臣等に対する要望書の提出も検討して欲しいとの提案があった。
佐古理事から、熊本大会にポスターセッションを開催して、高松塚の現状を報告する。また、小委員会として高松塚古墳の発掘現場と壁画修復状況の視察について、申し入れを行うとの報告があり、了承された。
伊藤理事から、来年度刊行の機関誌『日本考古学』につき一般競争入札を行うことで公式サイトに公告を掲載し、入札の準備を整えたとの報告があった。続けて青木事務局長から、年報については指名競争入札を予定しており、理事会で了承されれば選定委員を決める必要があるとの説明があり、了承された。
橋口理事から、①全国委員会議事録、6月・7月幹事会議事録の提示があった。②仙台市与兵衛沼窯跡の保存問題、岸和田市岸和田古城跡の保存問題につき保存要望書を提出した。③平城遷都1300年祭に伴う平城宮跡の保存問題については、県知事の交替に伴い計画の全面的見直しがはかられることになった。今後も関西連絡会を中心に事態の推移を注視していく。④福山市鞆の浦の埋め立て計画に対して、協会からの要望書の提出が求められているとの報告があり、④については、積極的に対応することが了承され、埋文委で原案を作成し9月理事会に諮ることになった。
萩原理事から、(株)真陽社より『小林行雄考古学選集』第2巻への、古墳総合研究特別委員会調査「奈良県添上郡帯解村田中黄金塚古墳」の墳丘測量図・石室実測図の原図及びトレース図の掲載依頼、板橋区立博物館より平成19年度特別展の図録・ポスター・チラシへの、日本考古学協会編『登呂』挿図第二 登呂遺跡全図の掲載依頼、宮内庁書陵部より『書陵部紀要』第59号への、古墳総合研究特別委員会調査「黄金塚陵墓参考地」の図面・写真掲載依頼が提出されている旨の報告があり、了承された。
萩原理事から、昭和女子大学より、第5回ベトナムハタイ省ドゥオンラム村国際シンポジウム「文化遺産保護国際協力のこれからを考える」への後援依頼、板橋区立博物館より、平成19年度特別展「時代を拓いた男と女−考古学者・和島誠一と高群逸枝・平塚らいてう・市川房枝−」への後援依頼、東アジアにおける鉄文化の起源と伝播に関する国際シンポジウム実行委員会より、「第1回東アジア鉄文化研究会−東アジアにおける鉄文化の起源と伝播に関する国際シンポジウム−」への後援依頼、葛飾区郷土と天文の博物館より、特別展「関東戦乱−戦国を駆け抜けた葛西城」への後援依頼が提出されている旨の報告があり、これらの後援は了承された。
青木事務局長から、国分寺市教育委員会より修復計画資料が提出された旨の報告があった。
萩原理事から、各理事に応募者の推薦が依頼された。