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2007年1月理事会記録

・理事会に先立ち、西谷会長の年頭挨拶があった。

1.会員の訃報及び動向について

 菅谷理事から、東京都の小林三郎元副会長が2006年11月5日に、愛媛県の西尾幸則会員が11月8日に、滋賀県の高橋美久二会員が11月23日に、熊本県の田添夏喜会員が11月29日に亡くなれた旨の報告があった。

2.第73回総会について

 丹羽理事から、第73回(2007年度)総会の詳細内容が報告されるとともに、秋の熊本大会の日程と概要の説明があった。続けて菅谷理事から、総会議題の説明があり原案通り了承された。

3.規則等検討小委員会報告

 萩原理事から、4本の規則案:「埋蔵文化財保護対策委員会規則(案)」「常置委員会及び小委員会設置規則(案)」「事務局規則(案)」「会計処理規則(案)」、5本の規定案:「埋蔵文化財保護対策委員会施行規定(案)」「常置委員会及び小委員会施行規定(案)」「事務局長の職務及び勤務に関する規定(案)」「契約規定(案)」「物品の製造の請負又は物品の買入れに係る指名競争入札参加者の資格及び指名等に関する規定(案)」の説明があり、青木事務局長からも補足説明があった。検討の結果、一部修正のうえ了承された。

4.2007年度予算案並びに会費高額滞納者について

 金子直行理事から、来年度予算の提出が各担当理事に要請された。続けて、会費高額滞納者(2004〜2006年度分;30,000円)16名の報告があり、各理事が分担して請求にあたることになった。

5.2007年度新入会員について

 橋本久和理事から、〔1〕2006年12月9日に第1回入会資格審査を行い、委員長に比田井克仁会員(東京都)、副委員長に岩淵一夫会員(栃木県)を選出した。申込み総数は129名で、審査の結果、資格基準該当者123名、保留5名、資格基準を満たさない者1名となった。今回の審査にあたっては、内規注〔3〕「考古学と関連諸科学を総合したもの」の理解をめぐり、意見が多出した。〔2〕2007年1月21日に第2回入会資格審査を行い、保留5名の審査を行ったところ、5名中の2名が辞退、1名は資格基準を満たさずと判断された。よって、2007年度入会資格審査結果は、資格基準該当者125名、資格基準を満たさない者2名、辞退者2名となり、125名については、3月上旬に全会員に該当者一覧を送付し意見を求めるとの報告があり、了承された。

6.第2回公開講座について

 大竹理事から、ポスター原案の提示と進捗状況の報告があり、2月23日に群馬県と協会事務所で記者発表を行う予定であるとの報告があり了承された。

7.国際交流小委員会報告

 菊池理事から、〔1〕11月18日に小委員会を開催した。英文コンテンツは10月末日に掲載済みである。〔2〕近年の日本人による諸外国地域を対象とした学術成果と国際貢献の成果を、広く一般に公開する新規事業を提案したい。そのために、国内に設立されている諸外国地域を対象とする学会との連携を推進する。〔3〕公式サイトを通じて海外からの各種問い合せが増えていることから、問い合せ内容を分析してQ&A項目を作成し対応をはかる。〔4〕ボストン大学東アジア考古学・文化史国際研究センターからの文献データベース作成の件につき、再度の要請文が送られてくる予定であるとの報告があった。〔2〕の新規事業については、予算措置等はさらに検討が必要であるが、実施については了承された。続けて、西谷会長からも世界考古学会議との関わりも強化すべきとの提言があった。

8.東洋学・アジア研究連絡協議会並びにICANAS問題について

 岡内理事から、12月2日に開催された東洋学・アジア研究連絡協議会第2回総会の報告があり、続けてアジア・北アフリカ研究会議(ICANAS)への対応について、日本学術会議で検討が行われており、関連学協会に対しテーマ、プロジェクトの具体的提案が求められている旨の説明があった。また、第38回国際アジア・北アフリカ研究会議(ICANAS-38)セカンドサーキュラーの提示があった。

9.施設整備検討小委員会報告

 萩原理事から、〔1〕12月2日に第4回小委員会を開催し、協会所蔵図書の扱いについて寄せられた会員の意見を参考に協議した結果、小委員会としては、『会報No.158』に掲載した所定の方針に則り対処すべきとの結論に達した。なお、地方学会誌等については、何らかの配慮ができないか検討を要する。これをもって理事会に報告し、小委員会の任務を終了したい。〔2〕また、2年後には一般社団法人への移行が決定していることから、将来の協会全体のあり方が検討されるべき時期にきており、より高位の検討委員会等を設置して対応をはかる必要があろう。図書問題もその中で併せて考えていくべきとの参考意見もあったとの報告があった。小委員会から提出された結論と参考意見について、意見が交わされたが結論に至らず、次回理事会で再検討することになった。

10.高松塚・キトラ古墳問題検討小委員会報告

 菅谷理事から、12月1日・2日に明日香村村民と考古学等の研究者を対象とした高松塚古墳発掘現場の公開が行われたこと、第73回総会時に、小委員会としてポスターセッションを行うことが報告された。

11.社会科教科書問題検討小委員会報告

 大竹理事から、〔1〕12月10日に第6回の小委員会を開催し、愛媛大会でのポスターセッションの反響と課題、今後の活動内容について協議した。第2回公開講座並びに第73回総会でも、ポスターセッションを行う。〔2〕恒常的な課題として取り組んでいく必要性から、常置委員会への移行も検討し、定例委員会の開催を取り決めたとの報告があり、西谷会長からも、副読本の実態調査等の提案がなされた。

12.陵墓問題について

 髙橋理事から、2005年7月8日に提出した「陵墓の立ち入りについて」の要望に対して、昨年末に回答を得た。これを受けて本日、陵墓に関する連絡調整会議を開催し今後の対応について協議した。その結果、今後、回答内容についての検討を進めていくためのワーキンググループ(WG)を16学協会内に発足させていく方向性であるとの報告があった。本件につき検討の結果、WGの発足が了承されるとともに、併せて担当理事の増員が提案され、橋本裕行理事がその任にあたることになった。

13.埋文委報告

 橋口理事から、11月・12月・1月幹事会の報告があり、〔1〕平城遷都1300年記念事業計画に係る要望書を11月21日付で関係機関に送付したが、この件については会場施設構造検討委員会・会場施設景観検討委員会からの提言が公表されており、今後も状況を注視し対応をはかる。〔2〕高知城の保存問題については、11月5日に近藤委員長ほかで現地視察を行うとともに、11月25日の「高知城の保存・活用をめぐるシンポジウム」にも、近藤委員長と橋口が参加した。本件についても要望書の提出を含めて協議していく。〔3〕第73回総会でもポスターセッションを行うとともに、本年度も全国委員に対して、2006年度埋蔵文化財保護をとりまく状況のアンケート調査を実施する等の説明があった。

14.機関誌並びに年報について

 伊藤理事から、〔1〕『日本考古学年報』59号の執筆者が全員決定したこと、『日本考古学』第23号の編集進捗状況の報告があった。また、科研費申請公募要件を満たすため、外国人または海外の研究機関所属の研究者からの論文投稿推進への協力が求められた。〔2〕機関誌の執筆者が自身のホームページに執筆論文を掲載する場合の扱いについて照会があることから、編集委員会で協議した結果、要旨の掲載は可とし、全文の掲載は一定期間を経た上でとする原案を得たが、著作権の問題もあるので理事会の判断を願いたい。〔3〕科研費の採択・交付に当たり、事業の適正化を図る目的で対象事業では競争入札の実施が通達されたことが報告された。〔1〕の外国人による論文投稿については、前川理事から、国際交流小委員会への協力依頼が提案され了承された。また、〔2〕の著作権問題については、次回理事会で再検討することになった。

15.その他

〔1〕後援依頼について

 青木事務局長から、日本西アジア考古学会より「第14回西アジア発掘調査報告会」、品川区立品川歴史館より「大森貝塚発見130周年記念展」、明治大学博物館より「ガウランド日本考古学の父(仮題)」に対する後援依頼がある旨の報告があり、後援が了承された。

〔2〕会報への投稿について

 青木事務局長から、非会員からの会報への投稿依頼がある旨の報告があり、検討の結果、会報への投稿は、会員であること、会員と連名であること、協会からの依頼原稿の場合を原則とする。但し、会員であっても公序良俗に反する内容の場合には掲載しないことが確認された。

以上