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2008年4月理事会記録

1.会員の訃報及び動向について

 菅谷理事から、大阪府の上田宏範会員が2007年2月18日に亡くなられていたことが報告され、哀悼の意を表した。

2.第74回総会について

 黒沢理事から、「総会実施要項」に基づき役割分担並びにスケジュールの説明があった。続けて髙倉理事から、新理事会の役割分担等に関わる手続きにつき補足説明があり、了承された。また、菅谷理事から、総会次第並びに表彰式の手順について確認が行われた。

3.2007年度決算並びに2008年度予算案について

 金子理事から、2007年度決算は旅費の増加や未払い金の発生により赤字決算であることが報告された。続けて萩原理事から、2008年度予算案について、①各担当分野からの予算要求に基づき検討したが、赤字決算であることに加えて、各委員会の活動が活発化していること、今年度は60周年記念事業を行うこと等から経費が増加しているため、予算措置に苦慮したことが報告され、結果、各担当分野の当初要求額を削減するとともに、理事会の回数を減らし、講師謝礼基準やレジュメ販売価格を見直して、予算案を作成したことが説明された。②来春には有限責任中間法人が廃止され、一般社団法人(課税対象)に移行するが、その後、公益社団法人を目指すとなると、現行の法律によれば特定の会員を対象とする団体は、いかに学術的、公益的であっても公益社団法人(非課税)にはなれないという状況にある。一方、現状では収入の伸びが見込めず、来年度以降もきびしい予算組みとなると予想される。協会の将来構想に関わる問題であるが、会員の裾野を広げる等、公益社団法人化を見据えた対応が必要であろうとの提言があった。以上、2008年度予算案については、了承されるとともに、公益社団法人化への対応については、今後、将来構想検討小委員会において検討を進めることが了承された。

4.60周年記念事業について

 小笠原理事から、2008年度予算案を受けて、予算の範囲内で開催することが報告された。 また、菅谷理事から、大阪府和泉市と共催で行う「和泉黄金塚古墳国史跡指定記念・日本考古学協会60周年記念シンポジウム 和泉黄金塚古墳を考える」の日程と予算措置について資料の提示があった。

5.理事選挙結果報告

 橋本久和理事から、①4月5日に第3回選挙管理委員会を開催して、開票作業を行った。有権者数4,127名、投票者数1,079名、投票率26.1%である。②開票の結果、立候補者27名中25名が当選したとの報告があり、了承された。続けて選挙管理委員会からの提言として、投票率を上げる工夫、開票事務の効率化をはかる等の意見が報告され、検討された。

6.埋蔵文化財文化財保護対策委員会選考準備会報告

 髙倉理事から、本日第2回の選考準備会を開催して、122名の候補者(案)を決定したことが報告され、検討の結果、原案通り了承された。委嘱状は本日付けで送付する。

7.社会科教科書問題検討小委員会報告

 松本理事から、先月の継続審議となっていた常置委員会化と名称変更について再度の提言があり、検討の結果、「社会科・歴史教科書等検討委員会」の名称で常置委員会とすることが了承された。

8.研究環境検討委員会報告

 髙倉理事から、本日委員会を開催して「大阪府の博物館見直しに対する決議(案)」について検討したことが報告され、案文が示された。本決議案については、総会前日の理事会で最終決定をはかることが了承された。

9.陵墓報告

 髙橋理事から、①陵墓立入りの結果を一般市民に報告する目的で、4月5日(土)に、奈良県文化会館小ホールにおいて「シンポジウム『陵墓』研究のいま−神功皇后陵から五社神古墳へ−」を開催し、約350名の参加を得て盛会裡に終了した。②陵墓立入りに伴い発足した16学・協会ワーキンググループは、本シンポジウムの終了をもって解散したことが報告され、了承された。

10.第4回公開講座について

 黒沢理事から、4月21日(月)に実行委員会を開催したこと並びに進捗状況の報告があり、第4回公開講座のタイトルは、「はじまりは登呂遺跡−弥生農村の実像を求めて−」に決定したことが報告され、了承された。

11.高松塚・キトラ古墳問題検討小委員会報告

 橋本裕行理事から、4月6日(日)に茨城県ひたちなか市虎塚古墳壁画の見学を行ったことが報告され、見学記録レポートの提示があった。

12.埋文委報告

 橋口理事から、①本年度も、2007年度埋蔵文化財保護をとりまく状況の調査を実施中であり、総会前日の委員会において集約結果報告を行う。②広島県福山市鞆の歴史的景観保全問題については、芸備地方史研究会から、署名活動を含めた協力要請があった。署名は8月上旬に福山市に提出することをめざし、8月の情勢に合せて各学会から要望書の提出を行う予定とのことである。そこで埋文委としては、先月委員会において総会決議を行うと報告したが、上述のように総会以後も本件に対する取り組みが続くことから、今回は決議ではなく声明というかたちで提出したい。③福山城関連遺構の保存問題については、要望書の提出を予定。高知城と土佐久礼城の保存問題については、3月22日〜24日に現地視察を行い、地元との意見交換を行った。④大阪府の橋下徹知事による博物館行政への対応に対する動きとして、4月13日(日)に大阪歴史博物で開催された「歴史遺産と博物館−地域文化力をはぐくむために−」に、埋文委からも橋口ほか3名が参加した。また先月理事会にて共催が了解された5月17日(土)開催の、「21世紀の博物館と考古学−文化政策の視点から−」(於 大阪市天王寺区民センター)にも、多くの参加を呼びかけたいとの報告があり、②の声明案文「鞆の浦の歴史的景観および港湾文化財の保全・保護を求める声明(案)」が提示された。検討の結果、②の協力要請については、総会時に署名活動を行うことが了承され、声明案文については、総会前日の理事会において最終決定をはかることが了承された。

13.広報委員会報告

 滝沢理事から、協会リーフレットの作成並びに寄付を受ける件につき、協会として検討が要請された。検討の結果、リーフレットの作成並びに協会に対する寄付行為については、今後の協会のあり方を見据えて検討を進めることが了承された。続けて、第74回総会決議・総会声明に対する広報対応が協議され、いずれも総会終了後に記者発表を行うこと、総会決議については、新会長が直接、橋本徹大阪府知事に提出することが了承された。

14.協会図書対応小委員会報告

 木下副会長から、総会時の報告内容について報告があった。

15.協会将来構想検討小委員会報告

 渡辺副会長から、3月22日(土)開催の第1回小委員会議事録の提示があった。

16.その他

①今後の総・大会の開催について

 黒沢理事から、今後の総・大会の開催地として2009年度(第75回)総会は、早稲田大学。2009年度大会は山形県に決定しているが、2010年度(第76回)総会は国士舘大学から、2010年度大会は兵庫県から、2013年度(第79回)総会は駒澤大学から開催希望が提出されている旨の報告があり、いずれも了承された。

②会員からの意見について(資料有り)

 菅谷理事から、先月理事会で継続審議となった東京都の黒尾和久会員からの提案に対し、再度検討が要請され、寄付行為を行う場合には開催校の了承を得る必要もあることから、黒尾会員に改めて確認することになった。

③理事改選に伴う登記手続きについて

 青木事務局長から、金子裕之理事の死去に伴う役員変更手続きを終了したこと、総会時に理事改選に伴う登記手続きを行うことが説明され、了承された。

以上