2024年9月26日
一般社団法人 日本考古学協会
会長 石 川 日 出 志
福岡県北九州市で発見された初代門司駅の遺構は、国際港と鉄道をつなぐ、近代交通史上極めて重要な遺跡です。日本考古学協会は、埋蔵文化財保護対策委員会から保存要望書(2024年2月21日)を提出するとともに、「初代門司駅遺構の保存を求める11学会合同要望書」(2024 年5月21日)により、調査に基づく保存・活用を求めてまいりました。
去る2024年9月3日に、ICOMOS(国際記念物遺跡会議)会長から、「北九州市初代門司駅遺跡に関するヘリテージアラート」が発出されました。このことは、初代門司駅遺跡の重要性が広く世界に認識されており、国際的な視野からも当該遺跡が破壊の危機に瀕していることに対して強く警鐘が鳴らされ、その保存が求められていることを示しています。
日本考古学協会は、このICOMOSによるヘリテージアラートを支持し、北九州市をはじめとする関係機関に、その要請を順守されることを望みます。
以上
ICOMOS:北九州市初代門司駅遺跡に関するヘリテージ・アラート
(公印省略)
広文振第1144号
令和6年8月23日
一般社団法人日本考古学協会
埋蔵文化財保護対策委員会
委員長吉田広様
広島市長 松井 一實
(市民局文化振興課)
広島城三の丸地区における埋蔵文化財の取扱に関する要望書について(回答)
令和6年7月26日付け埋文委第2号で要望のありました件について、次のとおり回答いたします。
1 当該地における埋蔵文化財の状況を適正に把握するための調査を実施し、その成果を公開するとともに、学術的価値について専門家を含む者の意見を仰ぐこと。
(回答)
広島城三の丸歴史館建設予定地における埋蔵文化財の状況を適正に把握するための調査については、令和5年度までに試掘調査を行うとともに、令和6年度は当該試掘調査結果を踏まえ、平面確認調査を行うこととしています。
また、当該平面確認調査結果については、広島市文化財審議会の委員等から意見聴取を行った上で、必要に応じて、公開を含めた検討を行いたいと考えています。
2 広島城三の丸で進められている三の丸歴史館及び Park―PFIを活用したにぎわい施設の建設事業について、この場所における史跡追加指定の検討をあらためて実施するとともに、その結果にもとづいて事業計画を見直すこと。
(回答)
広島城三の丸歴史館及び Park―PFIを活用したにぎわい施設の整備については、令和5年8月23日付広文振第964号において回答しましたとおり、「史跡広島城跡保存管理計画」及び「史跡広島城跡整備基本計画」も踏まえた上で、両計画策定後の状況変化等にも対応しつつ、有識者や市民の御意見を頂きながら検討を重ねた上で、市議会の議決を得て正式に決定したものであり、今回の要望書の御指摘を踏まえた対応を行うことはできないと考えています。
学校教育と文化遺産をテーマとして、将来世代に対する文化遺産への認識の醸成や、国際理解の促進、持続可能な国内外の事例を紹介しながら、初等教育・中等教育を中心に学校教育が文化遺産国際協力に果たす役割、その方法論や課題等について議論します。
日 時 :2024年9月28日 13:00~17:00
会 場 :東京文化財研究所地階セミナー室(東京都台東区上野公園13-43)
主催者 :文化遺産国際協力コンソーシアム
申込方法 :事前申込制
文化遺産国際協力コンソーシアム・ウェブサイト記載の申込フォームよりお申し込みください
※ ウエブサイトはこちら https://www.jcic-heritage.jp/news/34seminar/
申込締切 :2024年9月23日(月祝)
プログラム:13:00-13:05 開会挨拶 青木繁夫(文化遺産国際協力コンソーシアム副会長)
13:05-13:10 趣旨説明 文化遺産国際協力コンソーシアム事務局
13:10-13:45 講演1 第4学年社会科学習の実践「残したいもの伝えたいもの
~白川郷荻町集落~」
澤之向達也(岐阜市立加納小学校教諭・前 白川村立白川郷学園 教諭)
13:45-14:20 講演2 後期中等教育における文化遺産教育の意義と課題
―京都芸術大学附属高等学校:
プロフェッショナル科目「歴史遺産」の選択と進路―
増渕麻里耶(京都芸術大学芸術学部 教授)
14:30-15:05 講演3 ポピュラーカルチャーで学ぶ郷土史と文化遺産の保護
―メキシコ農村部における学習マンガの導入とその効果―
小林貴徳(専修大学 国際コミュニケーション学部 准教授)
15:05-15:40 講演4 アンコール遺跡における文化遺産シェアにむけての普及教育活動
丸井雅子(上智大学総合グローバル学部教授)※ビデオ講演
15:55-16:55 パネルディスカッション
モデレーター :關雄二(文化遺産国際協力コンソーシアム副会長)
コメンテーター:五月女賢司(大阪国際大学国際教養学部准教授)
パネリスト :澤之向達也、増渕麻里耶、小林貴徳
16:55-17:00 閉会挨拶 關雄二
一般社団法人日本考古学協会第91回(2025年度)総会は、2025年5月24日(土)・25日(日)の両日、筑波大学筑波キャンパスを会場として開催を予定しています。このうち5月25日(日)が研究発表となりますので、下記の要領をご確認の上、お申し込み願います。
記
1.研究発表について
1)研究発表の内容と方法について
①研究発表は、セッション、口頭発表、ポスターセッションの3形式で行います。
②セッションは、1セッション2~3時間以内(午前1本・午後1本、時間配分は口頭発表に同じ)で行うもので、個別の研究テーマ・課題を中心に研究発表や討議が行われるものです。企画者(1名ないし2名)が、趣旨説明を行うとともに、趣旨説明・討論を含む4~6件を限度とする研究発表がなされるものです。
③受入れ件数は、セッション6件、口頭発表30件、ポスターセッション30件が可能ですが、当日発表者1名につき、いずれかの形式で1件の申込みとさせていただきます。なお、申込み件数が多数の場合は、原則として先着順とします。
④1研究チームとして複数の発表をする場合はセッションが望ましいですが、セッションではなく口頭発表で参加する場合には、原則として、口頭発表はそのうちの1件とし、他の発表は③に従いポスターセッションでお申し込みください。
⑤前年度に口頭発表(セッション含む)をされた方は、会場の都合により発表申込件数によってはポスターセッションとなる可能性があります。
⑥研究発表の会場設営に当たっては、研究者相互の情報交換や活発な議論の場を提供すべく、会場の配置や組み合せ等の調整をさせていただいております。セッション、口頭発表、ポスターセッションのいずれの発表形式を選択するかについては、上記の条件により会員の希望を基本といたしますが、それぞれの申込み件数や発表内容によっては、調整することがあります。
⑦申込みの採否、及び発表形式については、2024年12月中に日本考古学協会から申込者に通知いたします。
⑧最終的な発表の採否・発表形式・発表件数等については、日本考古学協会(理事会)が決定させていただきます。
⑨事前に、図・表・写真等の著作権に関しては発表者ご自身での処理をお願いします。
2)発表時間
①セッションは、発表は1件25分以内(発表20分、質疑5分)とします。趣旨説明は5分ないしは25分とし、5分で行う場合は研究発表とは見なさず、発表要旨も必要ありません(発表件数にも含みません)。また、討論を行う場合は、1件として扱い、25分以内とします。申込み時の申告時間・発表順番の変更は、原則的にできません。
②口頭発表は、1件25分以内(発表20分、質疑5分)とします。
③ポスターセッションは、13:00~14:00をコアタイム(発表者立会質疑時間)とさせていただきます(この間、セッションと口頭発表はありません)。また、ポスターセッション展示コーナーの使用は10:00~16:30となりますので、適宜、質疑時間を設け、各コーナーにおいて、その予定を掲示してください。
3)使用機器および形態
①今回の口頭発表においては、液晶プロジェクターの使用になります。OHC・OHP・スライドプロジェクターは使用できませんので、ご注意ください。
※デジタルデータは、Windows形式【パソコンOS:Windows 10/アプリケーション:Microsoft Office Power Point2019形式】となり、事前に提出していただきます。提出期限は別途ご連絡いたします。
②会場開催の場合、ポスターセッションの展示スペースは、1件につき、縦置・幅90㎝×高さ210㎝のパネルを使用します。OA機器等を使用される方は、机を準備いたしますので事前に申し込んでください。なお、電源がないため、各自バッテリー対応の準備を願います。
4)発表条件
①本協会正会員・学生会員であり、かつ2024年度分会費まで納入済みであることが申込みの条件です。
②共同発表の場合には、正会員あるいは学生会員が1名以上加わってください。なお、セッション企画者並びにポスターセッション発表代表者は、正会員・学生会員に限ります。
③セッション発表・口頭発表・ポスターセッションの当日発表者は、正会員及び学生会員に限ります。但し、協会・総会実行委員会の依頼による発表や他学会(考古学関係の学会・機関・団体等は除く)との合同セッションに関しては、この限りではありません。
④学生会員が発表代表者あるいは当日発表者である場合は、指導教員や共同研究を実施するなど研究を熟知している協会正会員による指導証明が必要となります(申込後に確認の上、ご連絡いたします)。
⑤セッション・口頭発表とポスターセッションは、同等の業績として研究発表要旨に収録されます。そのため、未発表のオリジナルな内容が求められます。また研究公正の観点から、当会の倫理綱領を遵守が求められます。必ず申込書末尾の、当会の倫理綱領の遵守及び未発表であることを誓約する署名をしてください。
※日本考古学協会倫理綱領
(『日本考古学協会会員名簿 2021年度版』付編 規定集(14)–(15)頁でも確認できます。)
併せて、日本学術振興会「研究公正」もご参照ください。 https://www.jsps.go.jp/j-kousei/
2.研究発表の申込みについて
【申込み方法】
①口頭発表とポスターセッションの申込みは、下記申込みフォームまたは当会『会報』№212掲載の申込書【様式1】(97頁に掲載)に必要事項を記入し、併せて、1件200字以内の発表要旨要約と未発表である旨の誓約署名を記載のうえ提出していただきます。下記申込み期限内に、申込フォームから送信いただくか、または『会報』掲載申込書【様式1】を協会事務局宛に郵送またはFAX送信してください。
第91回総会口頭発表・ポスターセッション申込みフォーム
②セッションを申請する場合は、企画者(1名ないし2名)が一括して申請してください。別紙【様式2-1】の申込書(『会報』№212・98頁に掲載)を使用して、趣旨説明とともに発表者の題目・氏名を、【様式2-2】の申込書(会報』№212・99頁に掲載)を使用して、当日発表者1名につき200字以内の発表要旨要約と未発表である旨の誓約署名を記載のうえ提出していただきます。下記の申込み期限内に、協会事務局宛に郵送またはFAX送信してください。なお、申込書は下記リンクからもダウンロードできます。
【申込み期限】
2024年12月1日(日)締め切り(申込書必着厳守)
3.発表要旨の原稿執筆と編集
1)セッションの趣旨説明(25分の場合)・発表、口頭発表並びにポスターセッションによる発表要旨は、以下の要項に基づき『日本考古学協会第91回総会研究発表要旨』に収録します。
2)原稿枚数
①図版も含めA4判1頁以内
②本 文……横二段組:29文字×56行×2段、うち表題分として29文字×8行×2段を使用するので、本文は29文字×48行×2段となります。
図 版……横:1頁の場合 18.0㎝、左右半頁の場合 8.6㎝
縦:21.5㎝
トレース等を完了した完全原稿でお顧いします。
執筆者の手によらない図版・表・写真は、必ず典拠を明記してください。
※研究成果については是非、機関誌『日本考古学』等への投稿をお願いします。
3)原 稿
①文字原稿は、打出し原稿並びにテキストファイル変換したデータをCDでお送りください。あるいは、打出し原稿(PDFデータでも可)とテキストファイル変換した文字原稿をメール送信でお送りください。
②図表・写真等をデータ状態で入稿される場合には、本文中に貼り込まないでください。
レイアウトしたものとは別に、図表・写真のみのデータでお送りください。また、スキャンしたものを使用する場合は、グレースケールではなく、文字・線画モードでのスキャンをお願いします。
③メールによる原稿送付先アドレス、原稿執筆要領の詳細につきましては、12月中に、申込みの採否と併せてお知らせいたします。
4)原稿締切…2025年2月13日(水)までに協会事務局必着厳守
5)編集について
①割付・校正は協会事務局にご一任ください。執筆者校正は原則としていたしませんが、ご希望の場合には、事前にお申し出ください。
②提出された原稿及び図版・CD類は、事務の煩雑や郵送料の削減のため、原則として返却いたしませんので、各自でコピーを保存しておいてください。
6)著作権について
日本考古学協会では2017年7月22日付で、「著作権規定」を制定・施行いたしました。第91回総会研究発表及び研究発表要旨にかかる著作権については、原稿を受理した時点で一般社団法人日本考古学協会へ帰属いたしますので、の著作権規定をご確認の上、お申し込みください。
※日本考古学協会著作権規定.pdf