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2004年9月30日
日本考古学協会
埋蔵文化財保護対策委員会
委員長 近藤英夫

馬場小室山遺跡に関するコメント

 私ども埋蔵文化財保護対策委員会(以下、埋文委とする)は、馬場小室山遺跡の保存に関して2004年9月21日付けで保存要望書を関係各機関に提出しております(埋文委 第16号)。その中で、万全な発掘調査の期間と体制の構築と、遺跡の保存についての検討を、関係各機関にお願いいたしました。

 昨日、私どもは現地の調査を拝見させていただきましたが、縄文時代後・晩期の儀礼と祭祀を巡る諸問題を解明するに欠くことのできない遺跡であるとの認識を一層強めたところであります。さらに、現在すすめられている同時代中期の遺構についても、その内容が大いに関心のもたれるところであります。

 このような学術的に重要な意味を持つ遺跡でありますので、すでに要望書でお願いをした万全な調査体制と調査期間とを保証していただくこと、そしてまた、調査成果をふまえ保存に向けての議論を深めることを重ねて強く要望いたします。